法学部・村田治彦ゼミは、9月15日(月)・16日(火)17日(水)、熊本に行き、熊本大学法学部岡田行雄ゼミと熊本学園大学経済学部井上弘樹ゼミとの間で合同ゼミを行いました。
以下の通り、その活動を報告いたします。
なお、表題もしくは名前をクリックすると、内容を見ることができます。
3.参加したゼミ学生の感想
法学部・村田治彦ゼミは、9月15日(月)・16日(火)17日(水)、熊本に行き、熊本大学法学部岡田行雄ゼミと熊本学園大学経済学部井上弘樹ゼミとの間で合同ゼミを行いました。
以下の通り、その活動を報告いたします。
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3.参加したゼミ学生の感想
11月30日(日)、宮崎駅kitenビルにて、文科省委託プロジェクトとしてフューチャーセッション「みんなが暮らしやすい「超高齢社会」の未来-共に生きる未来シナリオを描こう-」を実施しました。今回のフューチャーセッションは、これまでの2回のセッション(対話型授業)を踏まえて、「対話プロセスを強化すること」と「未来シナリオ作りの学習効果を測ること」を目的に開催しました。今回は、市民参加型のオープン形式で開催し、高校生・大学生・社会人の52名の参加者がありました。本学からは、文科省委託事業のセッション企画チームである今出敏彦准教授、田中素子准教授、山田恭子講師、出山実講師、調査研究チームの村田治彦准教授が参加しました。また、インスピレーショントークゲストとして、法教育に詳しい弁護士の春田久美子先生をお招きしました。
フューチャーセッションは、12時30分から15時30分の3時間が行われました。
①イントロダクション・インスピレーショントーク
イントロダクションは、「フューチャーセッションとは何か」について、「未来志向」と「創意形成」をキーワードに説明しました。インスピレーショントークでは、ゲストスピーカーである春田先生から「弁護士からみた超高齢社会-今までの10年、これからの10年-」として実社会に即した内容を、出山講師から都城商業高校で行った対話型授業から生まれた「未来の可能性」に関する内容を伝えました。
②ワールドカフェ
ワールドカフェでは、「超高齢社会の未来を動かすドライビングフォース(未来を左右する可能性)」をSTEEP(社会・科学・経済・環境・政治)の観点から考えました。ドライビングフォースは、現在から2020年の未来までを射程としました。1回7分間として、全部で3回、100個のキーワードをあげることを目指して実施しました。
③マグネットテーブル
マグネットテーブルでは、まず最も気になるドライビングフォースから、変化の分岐点となる軸を1つ決めました。次に、参加者は軸を記入した用紙を持って、軸の内容が近いメンバーと集まり、新しいグループを作りました。
④クイックプロトタイピング:未来シナリオを描く
クイックプロトタイピングでは、「その変化が起こったら?」の未来シナリオを描きました。未来シナリオ作りは、その未来のタイトルや特徴、その未来におけるチャレンジは何かを考えました。
⑤プレゼンテーション
完成された未来シナリオは13個でした。プレゼンテーションでは、未来シナリオのアイディアを参加者全員で共有しました。
⑥サークル
サークルの時間では、春田先生、今出先生から講評がありました。また、プレゼンテーションをしてくれた参加者から、「超高齢社会に向けたアクション」を宣言してもらい、参加者全員で共有しました。
・今日のフューチャーセッションに参加して、自分の考えだけではなく、人の意見もきちんと聞いて、話に取り入れていくことが大事なのだと改めて感じました。他の人の意見もたくさん面白い意見もあって「未来」というものが「現実」になると私は思いました。自分だけでなく、お年寄りや子ども、友達にもどんな人にでも素直で優しくなれる人になりたいです。
・今回3回目のフューチャーセッションに参加して、前回よりテーマのレベルが上がり、試行錯誤しながらシナリオを作り上げていきました。1からすみずみまで観察して、未来を考えるための第一歩をそれぞれが見つけることができ、とても良い機会に恵まれました。ここで出会った仲間の意見もユーモアがあり、様々な思いがあるのだなと思いました。
・未来を考えると胸がはずむ気持ちになりました。身近な一歩として今日から始めることを実際に実行しなければ一歩目とならず、その始めの一歩の大切さに改めて気が付きました。未来シナリオを考えながら、今後もやっていきたいと思います。
・答えが一つではない難しい内容でしたが周囲の人達と協力して考えることはとても楽しいことなのだと知ることができました。今後は多少難題であっても、一歩踏み込んで考えようという意欲が湧きました。
・今日のフューチャーセッションに参加して、やはり自分の持っている考え、価値観の範囲は狭いなと感じました。いろいろなグループの意見を聞いてみると、「これ面白いな」と感じるものが多くあり、こういった皆で(できるだけ多様な人たち)話し合う機会が必要だと思いました。
未来シナリオ作りは、「こうなるべきである」とか「こうなるであろう」という考えではなく、「こうなるかも」という可能性を集めて作成します。そこには、参加者の思いや経験、アイディアが大きく反映されることになります。また扱う内容は、答えのない複雑な問いです。複雑な問いとは、誰かが考えれば答えがでるようなものでなく、みんなが考え方や態度、行動を変えることでしか解決しない問題を言います。未来シナリオ作りは、フューチャーセッションの手法として広く活用されるものであり、一方で対話プロセスとしてはこれまでの事業で行った中で最も難易度が高いものでもあります。
今回のフューチャーセッションでは、52名の参加者から未来の可能性を集めた13個の未来シナリオが生まれました。未来シナリオのタイトルは、「どこへもお出かけLet’sGo」「みんなで創る交流がある未来」「遊び場のある老人ホーム」「あの頃オリンピック」「いつまでも健康で働ける未来」「ロボットと人間の共存社会」「Let’s医療」「スタンド・バイ・ユー・ドラえもん」「若者ファイト」「サザエさんみたいな地域づくり」「しゅーみ(趣味)」「高齢者の自由」「素晴らしい教育を」となりました。作成された未来シナリオからは、自分たちが変わらないといけないこと、高齢者の生活から学ぶこと、若者と高齢者をつながること、もっと遊びを増やすこと、地域づくりからはじめること、最先端の技術を活かすことなど数多くの気づきがありました。
本事業は今後、「対話型授業の学習効果の検討」や「フューチャーセッション型の対話型授業とアクティブラーニングの連携の可能性」などを探りながら、プロジェクトの報告書を作成していきます。また、来年度の免許更新講座の新設に向けた検討も行っていきます。そこでは、先生方(受講者)が自らコーディネーターとなり、対話型授業のスキルを高めるような講座を考えています。報告書や新設の免許更新講座については随時ホームページにて掲載していきます。
「免許更新制高度化のための調査研究事業」プロジェクトチーム
11月15日(土)午前10時から11時半に、本学主催の特別公開講演会として、本学客員教授の渡邊綱纜先生をお迎えして、川端康成『たまゆら』創作五十周年を記念した講演会「夕日に魅せられた川端康成と日向路」を実施した。
当日は、一般の来場者および学生を含めた150名ほどの聴講者が、渡邊先生のご講演に熱心に耳を傾けた。
講演内容は、昭和40年4月から1年間放映されたNHK朝の連続テレビ小説「たまゆら」原作執筆にあたり、取材のために宮崎を訪れた川端康成を出迎え、宮崎県内各地をご案内してめぐり、17日間という長期にわたって公私に及んで川端康成と交流のあった渡邊先生による「宮崎における川端康成」のその滞在時における様子を精彩かつ詳細に貴重なエピソードをふんだんに交錯させながら、その人物像に迫り説き明かしていく稀有な内容を数多く含んだ希少価値の高い話であった。
川端康成の宮崎来県五十年、没後四十年ほどの歳月を経てもなお、あたかも昨日のことのように活き活きと語り継いでいく渡邊先生の誠実で愛情に溢れた言葉の一つひとつが、小説家川端康成という類い稀な才能の存在感を、強烈で独特の魅力に包まれたその人間性を、大切に的確に言葉に置き換えながら、あるときは渡邊先生ご自身にそのまま川端康成の投影されるものと錯覚するかのように、リアリスティックな川端康成像が現出してくると言ってもよいのではないだろうか。
現在、このような往時の川端康成氏について語り得る関係者は、その人びとの高齢化とともに主だった方々が数少なくなってきており、こうした「たまゆら」作品成立における特筆に値する影響を及ぼした人物の現存していることは、まさに例外的なことで、きわめて希少なあり様と思われる。渡邊先生は、長期間にわたり、川端の宮崎取材旅行に同行して、「日本のふるさと」宮崎の人と風土の美しさ、温かさを伝え、小説「たまゆら」執筆・成立において、かけがえのない影響をもたらした方なのである。
そのことは、宮崎がどこよりも「美しい日本」の原風景にほかならない場所であり、「日向が神話の発祥の地」という所以によるものであったことが大きい。
以上
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ノーベル文学賞作家川端康成氏の宮崎訪問50周年を記念いたしまして、当時、宮崎交通㈱の広報宣伝課長として、17日間にわたり川端康成氏の取材に同行し、宮崎の人や風土の美しさやあたたかさを伝えた渡邊綱纜先生による講演会を、下記のとおり開催します。
「成年後見制度における地域ネットワークの構築に向けて」
昨年度、宮崎県内にて市民後見事業が始まり、本セミナーにおいても、これからの成年後見を展望しました。
今年度は、市民後見事業も2年目を迎え、本県の「市民後見人」第1号も目の前です。このように現実の運用が差し迫った状況となる中、成年後見制度について、現実的な課題を各方面で共有し、いま一歩検討を加える必要があるのではないでしょうか。今回は、成年後見制度そのものが、法的レヴェルの問題と福祉的レヴェルの問題とが混在するという難しい面を直視し、「見守り」という現場での対応をめぐる課題を中心に検討を加えたいと考えております。
第1部では、「認知症高齢者が地域で暮らすために~認知症者の徘徊に伴う鉄道事故の判決について」と題し、認知症患者が鉄道事故に遭い、監督責任(「見守り」の責任)の所在が問題となった事件を例にとり、法的な面からわれわれに求められる責任について考えます。
第2部では、地域としての「見守り」のあり方について、パネルディスカッションを行います。これからの超高齢社会を支える介護のキーワードは「介護の社会化」にあったはずです。介護に24時間の見守りが必要であるとすれば、家族という少人数単位の担い手だけでは負担が大きく、困難であるという現実があり、成年後見制度がセーフティー・ネットの一つであるということを考えるならば、社会としての責任の所在をどうすべきかを問うよりも、成年後見制度地域の支援ネットワークの構築により積極的に取り組んで行くことが必要と思われます。いわば、地域としての「見守り」のあり方が問われているのではないでしょうか。そこで、成年後見制度に関連した地域ネットワークの構築に取り組まれている関係各所の方々をパネリストとしてお迎えして現場での苦労を踏まえたお話をお聴きし、地域の支援ネットワークの構築のために、何を考え、どう行動するべきかを共有したいと考えています。
パネリストの発言だけでなく、参加者との質疑応答を交えて、展開していく予定です。
期日 : 2014年11月22日(土)
場所 : 宮崎産業経営大学5号館2階5202教室
時間 : 13:00~17:00(開場12:30)
●基調講演(13:10~14:00)
「認知症高齢者が地域で暮らすために ~認知症者の徘徊に伴う鉄道事故の判決について」
〈講演者〉廣田 久美子(宮崎産業経営大学法学部准教授)
●パネルディスカッション(14:10~16:50)
「地域社会に求められる『見守り』と成年後見をめぐるセーフティーネット」
〈パネリスト〉
森山 つや子(小松台地区福祉協力員)
井野 三男(宮崎市地区社会福祉協議会会長会会長)
矢方 幸(生目台地区社会福祉協議会会長)
古川 拓矢(赤江北地区地域包括支援センター管理者)
川﨑 紀代子(市社協地域福祉課係長)
図師 大介(豊中市市役所職員)
〈コーディネーター〉
村田 治彦(宮崎産業経営大学法学部准教授)
〈主催〉
公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート宮崎県支部
社会福祉法人宮崎県福祉協議会
リーガル・プランナー宮崎産業経営大学
こちらの参加申込書にご記入いただき、下記お問合せ先のFAXやEmail宛にお申込みください。
※申込期限は11月14日(金)となります。
事前に参加申込いただければ幸いです。
宮崎産業経営大学法学部 リーガル・プランナー宮崎産業経営大学
〒880-0931 宮崎市古城町丸尾100番地
TEL : 0985-52-3111
FAX : 0985-51-0859
Email : legal_planner◆po.miyasankei-u.ac.jp
※メール送信の際は、◆を@に置き換えてください。
10月18日(土)に本学法学部では,「古事記・日本書紀編さん1300年記念関連 公開講座」を開催いたしました。『古事記』・『日本書紀』をテーマとした公開講座は昨年にも実施いたしましたが,本年は宮崎県の事業として展開されている「神話のふるさと県民大学」とタイアップし,県内を中心に80名を超える方々にご来場いただきました。
本年は,この分野において大変ご高名な2名の先生方にお越しいただいての講座開催となりました。
まず,渡部育子先生(秋田大学教育文化学部教授)から「母娘天皇とその時代―『古事記』『日本書紀』を完成させた元明天皇・元正天皇―」という題でご講演をいただきました。
講演では、母元明天皇と娘元正天皇の二代にわたる女帝の生涯とその治世について、当時の激動する東アジア情勢を背景に、詳しくお話しいただきました。古代には「女帝」が法律用語であり、女帝の子に皇位継承資格が認められていたこと、そして女性の活躍なしには古代国家が運営できなかったことなどについても触れられました。
次に,瀬間正之先生(上智大学文学部教授)から「日向三代と『古事記』垂仁天皇条の連関」という題でご講演をいただきました。
『古事記』の日向三代の箇所に書かれているイワナガヒメを返す話やコノハナサクヤヒメの火中出生譚について、同じ型の物語が『古事記』垂仁天皇の箇所にも見られること、これらが漢文訳された仏教経典、なかでも南朝・梁の時代に成立した『経律異相』を座右に置いて書かれた文章であることなど、『古事記』執筆の実態について、具体例を示して説明されました。
いずれも貴重なお話をいただき,参加者の皆さんも大変熱心に耳を傾けておられました。
当日ご来場いただいた皆様に篤く御礼を申し上げます。今後も,本学では地域のニーズに合った様々な学びの機会を提供したいと考えております。どうぞご期待ください。
法学部准教授 福本 拓
フューチャーセッション「みんなが暮らしやすい「超高齢社会」の未来」参加者募集
文科省事業「免許更新制高度化のための調査研究事業」プロジェクトチームは、これまで都城商業高校で2回のフューチャーセッション、夏に教員向け免許更新制度を実施してきました。今回のフューチャーセッションでは、これまでの事業を踏まえて、市民参加型のオープンな形式で実施致します。
2020年、宮崎県は3人に1人が高齢者となり、超高齢社会がより深刻になっていきます。既に、専門家からは高齢者が暮らしにくさの実感を抱き、同時に超高齢化が社会の閉塞感を生み、若者・子育て世代の暮らしにくさにも影響を与えていると指摘されています。このまま2020年の超高齢社会はみんなが暮らしにくい社会になっていくのでしょうか?
今回のフューチャーセッションでは、みんなが共有したくなる超高齢社会の未来シナリオを考えたいと思います。高齢社会に関心のある人はもちろん、若い人(学生)たち、地域の方々、お年寄りの皆さん、教育関係者の方のご参加をお待ちしております。
対象者 : | 超高齢社会の未来に関心のある方々(高校生・大学生、地域の方々、お年寄り、教育関係者など) |
定 員 : | 80名 |
日 時 : | 11月30日(日) 12:30-15:30 |
場 所 : | KITENビル8階中会議場(宮崎県宮崎市錦町1-10) |
参加方法 : | お名前、連絡先を記入の上、次のアドレスまでお送りください。 mideyama■gmail.com(■を@に換えてください。経営学部・出山宛て) |
コーディネーター今出敏彦(法学部准教授)
インスピレーショントークゲスト春田久美子(弁護士)
①イントロダクション
フューチャーセッションの概要の説明と、これまで実施してきたセッション(超高齢社会について都城商業高校の生徒たちと2回開催してきました)の成果を報告します。
②インスピレーショントーク
超高齢社会の問題点や市民に求められる視点を参加者全員で共有します。専門家を招いて、現状の問題点を共有します。
③ワールドカフェ
望ましい超高齢社会とは、どのような社会でしょうか?そのために必要なきっかけ、変化とは?
④クイックプロトタイピング
ワールドカフェで生まれてきたアイディアをもとに「未来シナリオ」を作成します。
⑤サークル
参加者全員で未来シナリオを共有します。どんな未来シナリオが生まれたでしょうか?明日からできること、未来に向けてできることを改めて考えます。
都城商業高校における2回のフューチャーセッションの様子は下記をご覧ください。
第1回→http://www.miyasankei-u.ac.jp/2014-07-09/3073/
第2回→http://www.miyasankei-u.ac.jp/2014-09-22/4101/
参加した生徒に対するアンケートから、フューチャーセッション形式の対話型授業の教育効果として「生徒は、対話型授業を経験したこと、新しいトピックについて考えたり、理解できるまで調べてみたいといった知的好奇心、新しい解決策や新しい視点を模索する創造性、周囲の人といっしょに作業をすることは有効であると感じる協同作業の効用ともに、すべての尺度において、自分は成長したと感じていること」が分かりました。これらの教育効果は、次代を担う人材育成の方法として、多くの教育関係者と共有していきたいと思います。
主催:「免許更新制高度化のための調査研究事業」プロジェクトチーム