宮崎産業経営大学



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学長の著書―『漂流』三部作を語る

漂流三部作

 

1 『若者漂流 君たちの声が聞きたい』(紀伊國屋書店2007年11月1日)

若者漂流表紙

 「私は決して若者を甘やかせといっているのではない。せめて一筋の光が射し込む環境をつくってほしいと願っているだけなのだ」
 フリーター、ニート、「ネットカフェ・ファストフード難民」。これらの言葉が代表するように、現代の若者の多くは社会のしわ寄せを受け、定職に就きたくても就けず、社会的弱者として漂流、あるいは予備軍状態にある。特に「ネットカフェ・ファストフード難民」の多くは地方出身者と言われるだけに深刻な問題だ。冒頭の言葉は、通産官僚から宮崎産業経営大学の学長へと異色の転身を遂げた著者の切なる願いである。
 本書は、企業ひいては社会が非正規型雇用など若者を「使い捨て」にした構図構造を示してそれをただし、「若者にやさしい社会づくり」を訴える。
 また、二〇〇二年四月の学長就任後、断行してきた大学改革と、現在に至るまでの成果も紹介。時折添えられてあるコラムは、幼少時の体験や官僚時代のエピソードなどがユーモアに富んでいて面白い。
 「教育者」としての著者の哲学と実践法が詰まった、若者へのエール的一冊。

2007年11月11日宮崎日日新聞朝刊「書誌情報」より

 

2 『日本には二つの国がある 新列島改造論』(紀伊國屋書店2008年11月1日)

日本には二つの国がある表紙

 田中角栄の「日本列島改造論」から三十数年。東京一極集中を解消し、いま一度国土の均衡ある発展を取り戻す指針として、徹底して地方、とりわけ本県の視点から地域政策の提言を試みている。
 戦後の産業立地政策を振り返り、東京に物や人が集中したことによる弊害を丁寧に分析。東京の諸機能の分散化を図るために、行政機能、工場移転それぞれの道筋を考える。政策、法整備の論理的な展開は、元通産官僚ならでは。
 地方の活性化に産業の集積は不可欠であり、何より力点を置くのが、東九州自動車道の全線開通などによる東九州軸の確立。道州制のメリットを検証する一方、地方に住む精神的な豊かさ、教育の充実など「列島には新しいビジョンが必要だ」と訴える。

2008年12月14日宮崎日日新聞朝刊「書誌情報」より

 

 

3 『気宇壮大に進化の先頭に立つ 脱・日本漂流』(紀伊國屋書店2013年3月31日)

気宇壮大に進化の先頭に立つ表紙

 宮崎産経大学長を務める著者が、現代日本の不均衡なシステムに焦点を当てる「漂流」シリーズの第3弾。日本の社会システムが「未来を展望できないまま漂流状態」にあると指摘、そこから脱却する方法を提案する。
 外交や選挙制度、環太平洋連携協定(TPP)、教育など多様なテーマに関し、さまざまな客観的データを基に分析。独自の経験論や歴史観なども交え問題解決への方向性を示し、「日本が再び世界のナンバーワンを目指して復活できると信じる」と訴える。

2013年4月14日宮崎日日新聞朝刊「書誌情報」より

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