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平成26年度「古城祭」のご案内

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宮崎県選抜成年男子サッカーチーム、長崎国体において日本一を達成!産経大サッカー部員、躍動する!!

 10月20日に長崎県で開催されました長崎国体の成年男子サッカー決勝において宮崎県選抜チームが全国制覇を果たしました。このチームは、宮崎県の依頼により本学サッカー部員を中心に、ホンダロックと本学OBの選手を加えて結成されたチームです。国体では、第一回戦の秋田選抜を7対1で撃破の後、神奈川選抜に1対0、準決勝で京都選抜に2対0で勝利した後に10月20日の決勝に望みました。決勝では、前半に相手のオウンゴールで挙げた1点を守りきり宮崎国体以来35年ぶりの頂点を極めました。決勝までに挙げた10得点のうち、本学サッカー部員が8点を記録し宮崎県日本一に大きく貢献いたしました!

 

宮崎県選抜チーム

「宮崎・シンガポール経済交流訪問団」への参加報告(経営学部 /柚原知明)!

 去る平成26年10月10日(金)~10月13日(月),宮崎県商工会議所連合会主催「宮崎・シンガポール経済交流訪問団」への参加のため,シンガポールへ海外出張してきました。「宮崎・シンガポール経済交流訪問団」については,10/18(土)17:00~「MRTニュースサタデーNEXT」の特集として報道されましたので,ご覧になられた方もいらっしゃることと思います。

 「宮崎・シンガポール経済交流訪問団」派遣の背景としては,近年シンガポールが「アジアのハブ」としての地位を確立し,国家戦略としてカジノを中心とした統合型リゾート(Integrated Resort,略称IR)の開発を中心に急速な経済発展を遂げていることです。本訪問団の派遣は,これらのシンガポールの活力を宮崎に取り込み経済発展に資するため,シンガポールとの友好親善と経済交流の促進を図ることを目的として実施されました。

 本訪問団は,宮崎県商工会議所連合会会頭「米良充典様」を団長として構成団体「宮崎県農業協同組合中央会」「宮崎県経営者協会」「宮崎経済同友会」「宮崎県工業会」「宮崎県建設業協会」「宮崎県」「宮崎市」等々宮崎県の主要な経済団体と行政組織,宮崎県議会議員,宮崎市議会議員,および宮崎県内主要企業の経営者の方々が参加され,参加総数が100名を超える大規模派遣となりました。

 本訪問団への参加につきましては,ご推薦をいただきました大村昌弘学長,法学部の立川淳一教授,および丁寧な海外出張手続きのご指導と事務作業のご対応いただきました総務課の谷口美穂課長をはじめ関係職員の皆様方に篤く御礼申し上げる次第です。

本訪問団への参加ご報告については,下記の通り1.訪問日程・訪問先,2.写真集,3.総括を記載しております。

 

1.訪問日程・訪問先

○訪問日程: 平成26年10月10日(金)~10月13日(月)
○訪問先:シンガポール

10月11日(土) 都市政策の研究視察として「シンガポール・シティー・ギャラリー(Singapore City Gallery)」を訪問
10月12日(日) 統合型リゾート(Integrated Resort,略称IR)の研究視察として「リゾート・ワールド・セントーサ(Resorts World Sentosa)」,および「マリーナ・ベイ・サンズ(Marina Bay Sands)」を訪問

 

2.写真集

写真1. 10/10(金)出発前の結団式において「宮崎・シンガポール経済交流訪問団」団長の宮崎県商工会議所連合会会頭「米良充典様」によるご挨拶の様子です(宮崎空港)。

写真1

 

写真2. 宮崎県から自治体国際化協会シンガポール事務所へ派遣されている所長補佐「宇佐澄子様」による講演の様子です。今日のおけるシンガポールの実情と国家戦略に関して講演いただきました(シンガポールのヨークホテル研修会場)。

写真2

 

写真3. シンガポール視察開始前の「全体ミーティング」での筆者です。少々旅の疲れが出ている様子です(シンガポールのヨークホテル研修会場)。

写真3

 

写真4.「シンガポール・シティー・ギャラリー(Singapore City Gallery)」において,現地ガイドよりシンガポールの都市開発を巡る歴史的経緯と国家戦略について説明を受けている様子です。

写真4

 

写真5.「シンガポール・シティー・ギャラリー」は,精緻な都市模型とIT化が進展している展示会場です。

写真5

 

写真6. シンガポール観光の象徴である「マーライオン(Merlion)」と,統合型リゾート(IR)の象徴である「マリーナ・ベイ・サンズ(Marina Bay Sands)」の風景です。シンガポールにおける最高の観光スポットです!

写真6

 

写真7. シンガポールにおける統合型リゾート(IR)の象徴である「マリーナ・ベイ・サンズ」は,3棟の高層ビルのホテルを船形空中庭園「サンズ・スカイ・パーク(Sands Sky Park)」で繋いだ壮大な建物です(最後部の高さ200m,57階建て,総構築費70億シンガポール$,営業開始2010年4月27日)。天空にそびえ立つ景観は,絶景です!

写真7

 

写真8. シンガポール経済の柱としては,「金融」「観光」「エンターティメント」のみならず「貿易」も重要な役割を担っております。シンガポールは,国民という人材以外ほとんど資源の無い小さな国土の都市型国家です。

写真8

 

3.総括

 シンガポールは,「金融」「観光」「エンターティメント」「貿易」を経済的基盤とした小さな国土(東京23区とほぼ同じ716.1平方キロメートル,人口540万人)の天然資源や農産物のほとんど無い都市型国家です(表1ご参照)。

表1「シンガポールのSWOT分析」

内部環境の強み(Strength)

  • 教育水準が高い,公用語が英語
  • 生活環境や物流インフラ充実,アジアのハブ空港としての確立,清潔な街
  • 法人税等の税制上の優位さ
  • 外国人雇用の容易さ
  • 政治経済の安定性,意思決定の迅速性
  • 石油化学,電気電子等の産業集積
  • 幅広いFTA(自由貿易協定)と投資協力の強力なネットワーク
内部環境の弱み(Weakness)

  • 国土の狭さ
  • 物価,人件費や不動産コストの高さ
  • エネルギーの海外依存度の高さ
  • 天然資源が無い
  • 水,食料などの基礎食料品の海外依存の高さ
  • 歴史的蓄積と層の薄い国内産業
  • 国民の高齢化進展
外部環境の機会(Opportunity)

  • アジアの中心に位置する立地の優位性
  • アジア各国の経済発展による国際会議等のコンベンション・ニーズが増加
外部環境の脅威(Threat)

  • 国際経済・政治情勢の影響の大きさ
  • 東アジア近隣諸国の香港,マカオのリゾート開発,誘致活動の活発化による競合激化

(出所) 11/11(土)自治体国際化協会シンガポール事務所所長補佐「宇佐澄子様」講演資料より加筆作成。

 しかしながら,1965年マレーシアからの分離独立後,優れたリーダー(歴代首相リー・クワンユー,ゴー・チョクトン,リー・シェンロン)の輩出としたたかな国家戦略によって国家を発展させてきました。独立以来のシンガポールのしたたかな国家戦略とは,弱みを強みへ転換させ,脅威を機会と捉えてきたことです。したたかな国家戦略の歴史的変遷としては,取り巻く内外の環境変化や国際情勢を踏まえた迅速な政策決定によって「労働集約型産業(1960年代)」「高付加価値産業(1970年代)」「サービス産業(1980年代~1990年代)」「知識集約型産業(2000年代)」「エンターティメント産業(2010年代~)」へとその経済的基盤を見事にシフトしてきたことです(表2ご参照)。

 今日のシンガポールは,1人当たりのGDPがすでに2007年に日本を追い越し,ミリオネラ(Millionaire)が18%存在し,世界で最も億万長者比率の高い国家となっております。

表2「シンガポール国家戦略における基盤産業の歴史的変遷」

〔1960年代〕労働集約型産業

  • 外国資本の導入,輸出志向型工業化政策を導入
  • 電気製品の組み立てなど労働集約型産業育成
  • 海外企業の誘致に向けて法人税の引き下げ優遇政策実施
〔1970年代〕高付加価値産業

  • 労働集約型からの脱皮
  • コンピュータや機械などの付加価値の高い産業へシフト
〔1980年代~1990年代〕サービス産業

  • 1985年マイナス成長になったことを機会に,金融や通信サービス産業分野を強化
〔2000年代〕知識集約型産業

  • 知識集約型産業の育成を強化
  • 電機,化学,通信,バイオ,医療サービスなどを重点分野として強化
〔2010年代〕エンターティメント産業

  • 交通,再生可能エネルギー,水などの都市ソリューションの開発
  • 多様性のある人材の誘致・育成
  • カジノやMICEを中心とした統合型リゾート(IR)の開発

*MICEとは,Meeting(会議・研修・セミナー),Incentive tour(報奨・招待旅行), Convention またはConference(大会・学会・国際会議), Exhibition(展示会)の頭文字をとった造語。
(出所)大前研一〔2013〕『クオリティー国家という戦略』小学館,87頁より加筆作成。

 統合型リゾート(IR)の象徴「マリーナ・ベイ・サンズ」においては,施設全体の中で3%のカジノ・フロア面積に対して,カジノが全体の収益の中で80%を稼ぎ出しております。カジノ・ビジネスは,成功した場合非常に大きな経済効果が期待できますが,負の作用として「ギャンブル依存症」やギャンブル地域の特徴である「治安の悪化」が懸念されます。シンガポールは,これら負の作用の対策に向けて「カジノ管理法(Casino Control Act)」を制定して,様々な管理体制とセーフティーネットを張り巡らせております(表3ご参照)。外国人のカジノへの入退室については,パスポートチェックを含めた厳しい管理体制がとられております。

表3 「カジノ管理法(Casino Control Act)」

1.シンガポール国民に対するカジノ入場税の徴収
 (100シンガポール$/日,または2,000シンガポール$/年)

2.排除プログラム

3.特定地域以外でのメディア広報・プロモーション行為の禁止(広告規制)

4.入場に関わる年齢制限(21歳以下の賭博防止)

5.カジノ施設内への銀行ATM設置の禁止

6.ギャンブル依存症国民協議会(NCPG)の設置

(出所)11/11(土)自治体国際化協会シンガポール事務所所長補佐「宇佐澄子様」講演資料より加筆作成。

 安倍総理は,『統合型リゾート(IR)は,我が国成長戦略の目玉!』と主張しており,現在宮崎県を含めて全国各地の幾つかの地方自治体がカジノを中心とした統合型リゾート(IR)の誘致に乗り出しております。昨年12月3日、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法案「IR推進法案」が議員立法として国会に提出されました。現在国会で賛否両論が議論されておりますが,我が国にも本格的にカジノを中心とした統合型リゾート(IR)の開発が進展しそうな勢いです。

 しかしながら,統合型リゾート(IR)の成否に向けてはシンガポールの事例にみられるように様々なセーフティーネットと管理体制の整備が鍵を握ることになります。カジノを中心とした統合型リゾート(IR)は,開発を行えば大きな経済効果が期待できるという単純なビジネスモデルではなく,ホテルの整備や外国人観光客の受け入れ体制を含めた様々なノウハウの蓄積,および管理体制の整備が求められます。しかしながら,我が国では経済効果を中心とする議論がなされており,負の作用を巡る十分な危機管理に対する学習や検討がなされていない状況にあります。カジノの誘致には,懸念される人々の「ギャンブル依存症」や地域社会の犯罪対策を含めた「治安の悪化」に対するセーフティーネットと管理体制の整備が重要となります。我が国は,カジノ・ビジネスに関してシンガポールを含めて長い歴史をもつモナコ・ラスベガス・マカオといった世界の実情を十分に視察・研究する必要があります。加えて,我が国はバブル期において全国各地の地方自治体が行った様々な負の遺産である建造物の構築という失敗の二の舞だけは避けなければなりません。

 

以上

 
(報告者 経営学部/柚原知明)

裁判員制度について、現役裁判官による出張講義及び意見交換会を実施しました

 去る10月1日、本学に宮崎地方裁判所所属の竹内大明裁判官と伊藤達也裁判官が来られ、裁判員制度について出張講義と学生との意見交換会を行いました。
 裁判員制度は、施行後5年が経過しましたが、市民の間に定着したとまでは言えないのが正直なところではないでしょうか。裁判員制度をめぐる裁判も提起され、制度施行直後とは異なり、施行に伴う問題も噴出しております。このような中、裁判員になる可能性をもった学生と現役裁判官が生の交流を持つというのは、これからの日本を背負う学生にとっても、法的素養を養ういい機会になるとともに、大学で学んでいることと社会のつながりを考える機会になると言えます。今回は、宮崎地方裁判所からお話をいただき、法学部の宮田が仲介役として、現役裁判官による出張講義及び意見交換会が実施される運びとなりました。

午前の部では、大教室にて主に1年生を対象として、裁判員制度について、わかりやすい説明をしていただきました(講義の様子は、10月1日のmrt宮崎放送報道ニュースでテレビ放送されるとともに、10月2日付の朝日新聞朝刊、10月4日付の毎日新聞朝刊にも掲載されました)。
午後の部では、2・3年生を中心とした少人数を対象とし、裁判員制度について現役裁判官と学生が意見交換をしました。以下は、意見交換会に出席された学生と教員の感想です。

 

<意見交換会の様子>
宮田ゼミ(民法)・星ゼミ(会社法)・阿部ゼミ(憲法)・明石ゼミ(民法)・石田ゼミ(行政法)を中心に、雨宮ゼミ・立川ゼミの学生も参加し、法学部生合計30名が集まりました。

意見交換会1   意見交換会2

 

 

<参加した学生のコメント>
・「現役裁判官の方が気さくな感じの方でとても驚きました。裁判員制度の説明もわかりやすく、素人でも正しくしっかりと話し合いに参加できるものだとわかり、新しい発見でした。裁判員になる機会があれば、ぜひ参加してみたいです。」(雨宮ゼミ・3年学生)

・「判決後に自分の出した判決に後悔したりすることはあるのかという質問に対して、十分に吟味し考えた上で出した判決だから後悔はしないですと断言されていたのがとても印象的でした。」(雨宮ゼミ・3年学生)

・「裁判員裁判に参加した人たちの意外な感想を聞いて驚いた。一般市民が参加する裁判は、重罪のものばかりだという点も意外だった。」(雨宮ゼミ・3年学生)

・「実際に働いている裁判官の方から直接話を聞ける機会はあまりないのでよかった。裁判員に対する配慮など、裁判員制度のことを詳しく知らなかった自分にとっていい勉強になりました。判決文をどこで書くのかという質問についての回答が印象的でした。普段聞けないことを知ることができて、参加してよかった。またこのような機会を持ってほしい。」(雨宮ゼミ・3年学生)

・「凄惨な証拠写真を見るのが嫌で、自分が裁判員になったらどうしようと不安に思っていたが、裁判員経験者のアンケート結果や裁判員に対する配慮がなされていることなどを知り、自分も是非裁判員をやってみたいと思うようになった。裁判官という職業のやりがいは何かという質問に対し、判決書を完成させたときの達成感だという回答をいただいたときには、やりがいを求め努力する大切さを実感し、感銘を受けた。」(雨宮ゼミ・3年学生)

・「知らないことをいろいろ教わり、勉強になった」「意見交換会に出席して、裁判員に選ばれたらぜひ行こうという気持ちになった」(宮田ゼミ・2年学生)

・「意見交換会という形で触れたことで、自分の中で裁判員裁判への興味が深まりました。特に、死体などの証拠写真に対する(裁判員への)配慮という点には驚かされましたが、証拠に触れる機会は、裁判官と裁判員が基本的には平等だということにも驚きました。また、私が目指す進路と関わりがある話を聴くことができて、もっと勉強を頑張ろうと思いました。」(明石ゼミ・2年学生)

・「『裁判官=堅物?』多くの人が抱くイメージだが、実際はむしろ逆で、柔軟でないと務まらない職業だと感じた。様々なことを勘案しながらも筋を通す思考面、厳格さと人間味を行き来する行動面双方の柔軟性。これらはぜひ見習いたいものであり、早速、冒頭の固定観念を打破できたことが今回の収穫だった。」(大坪ナビ・1年男子学生)

<参加教員のコメント>
・「『裁判官の方々がとてもフランクにフレンドリーに接してくれたので、裁判所に対する堅苦しいイメージが変わった』と学生達には好評だった。法化社会に向けた法教育の1つの方向性が見えた気がする。」(星光教授)

・「国民の司法参加について、実務家の方の意見を聞くことで具体的な場面を想像しながら考えることができました。学生も、裁判員裁判についてさらに興味をもつと期待しています。」(阿部純子准教授)

・「裁判員という身近なようで身近に感じにくい制度について、教員が教えることのできない現実をご講義下さり、学生だけでなく我々教員にとっても有意義なものでした。」(明石真昭専任講師)

・「今回の意見交換会を経て、学生からは、『実際の裁判をみてみたい』、『裁判員制度に対する抵抗が減った』との感想がありました。裁判官の方と触れ合う機会はなかなかないため、非常に貴重な経験ができたと思います。(石田若菜専任講師)

文責・法学部/宮田浩史

若者とともにTPPと宮崎の農業の将来を考える集いのご案内

 アベノミクスは法人税減税に見られるように、成長のけん引力(トップガン)として大都市・大工業を優先する一方で、地方の農業については、TPP参加とJAの在り方の両面から厳しい改革を迫っています。とりわけ、TPP交渉では、関税制度が維持されても、関税の壁自体は大幅低下になるのではないかと危惧されており、畜産・養豚をはじめとする県内農業が大きな打撃を蒙る事は避けられません。
 世界では、既に、90億人(2050年予想人口)の胃袋を満たすための競争が始まっているにもかかわらず、日本の農業は、担い手の高齢化・耕作放棄地の面積拡大など構造的問題を抱えたままであり、守りの自給率の点でも、攻めの生産力・生産性の点でも、心もとない状況が続いています。
 食と農をめぐる問題は、21世紀最大の課題の一つとなった今、備えは十分か、巨大マーケットを追い風にできるか早急な検討が必要です。日本の食と農は、今まさに蛻変・脱皮し進化を迫られています。
 そこで有識者を交え、将来の宮崎と農業を担う若者とともに、若者にとって魅力ある農業とは何か、これからの農業の活路はどう切り開いていくのか、そして国づくりにおける農業の役割とは何かについて議論していきます。農業を基幹産業とする宮崎県から農業の将来像を全国に発信していくことは極めて大きな意義があると考えます。
 事前申し込み不要で無料です。たくさんの方々のご参加をお待ちしております。

 

テーマ : 若者とともにTPPと宮崎の農業の将来を考える
 
日 時 : 平成26年11月9日(日)12時30分から
場 所 : 宮崎産業経営大学 5号館2階5202教室
出演者 : 《基調講演》  見戸康人(JA宮崎中央会専務理事)
       《パネルディスカッション》
       ・パネリスト:角井智仁(畜産農業経営者)
               菓子野利浩(宮崎県農政水産部地域農業推進課課長補佐)
               長友慶徳(弁護士・農業経営アドバイザー)
               田中賢一(宮崎産業経営大学経営学部准教授)
               堀内愛実(宮崎産業経営大学経営学部3年)
               甲斐康之(宮崎産業経営大学経営学部2年)
       ・コーディネーター:大村昌弘(宮崎産業経営大学学長)
       ・総括しめくくり:郡司 行敏(宮崎県農政水産部次長)

 

 

(主催)宮崎産業経営大学経営学部・社会科学研究所
(協賛)JA宮崎中央会

“わたしが”考える集団的自衛権―女性が若者と語る憲法の集い―を開催しました

 去る10月4日、本学法学部・社会科学研究所と宮崎商工会議所女性会の共催による憲法シンポジウムを本学にて開催しました。

●内 容
 小金丸和代宮崎商工会議所女性会会長が開会の挨拶をいたしました。
 次に、阿部純子法学部准教授が、集団的自衛権に関する争点について、基調講演をおこないました。
 また、法学部3年土谷伸一君と法学部2年吉開萌さんによる集団的自衛権に関連して訪問やインタビューをおこなった諸機関に関する記録映像のスライド上映と解説を行いました。
 引続いて、大村昌弘本学学長がコーディネーターとなり、浜田潤子宮崎商工会議所女性会理事、石田若菜法学部専任講師、澤田昭夫法学部教授、青木誠弘法学部専任講師、法学部3年金泉千夏さん(青木ゼミ)によるパネルディスカッションを行いました。

小金丸会長によるご挨拶の様子。

小金丸会長によるご挨拶の様子。


会場全体の様子。

会場全体の様子。


阿部准教授による基調講演の様子。

阿部准教授による基調講演の様子。

 

 基調講演では、まず、国際法の観点から集団的自衛権の観念について説明が行われました。
 その上で、平成26年7月1日の閣議決定による変更について考えるために、集団的自衛権の行使に関する日本政府の憲法解釈の変遷についての説明がなされました。
 最後に、これからの日本の安全保障政策は、わたしたち国民が考えていかなければならない重要なテーマであることが強調されました。

本学学生によるスライド上映の様子。右が土谷君、左が吉開さん。

本学学生によるスライド上映の様子。右が土谷君、左が吉開さん。


パネルディスカッションにてコーディネーターを務める大村学長

パネルディスカッションにてコーディネーターを務める大村学長


パネルディスカッションの様子。

パネルディスカッションの様子。
右から、浜田理事、石田専任講師、青木専任講師、澤田教授、金泉さん。

 

 パネルディスカッションは、大村学長がコーディネーターとなり、「安全保障についての対応の仕方」「国際法と憲法」及び「集団的自衛権の限定的行使容認についての憲法解釈」という3つのテーマで行われました。
 「安全保障についての対応の仕方」では、抑止力を高めるべきとする立場と、戦争に巻き込まれることを警戒する立場との間でそれぞれの主張がなされました。
 「国際法と憲法」では、平成26年7月1日の閣議決定を支持する立場と平和憲法を守る立場との間で議論が交わされました。
 そして、「集団的自衛権の限定的行使容認についての憲法解釈」では、同日の閣議決定を支持する立場とこれに反対する立場との間で、それぞれ討論が行われました。

●参加者総数 約350名

文責 法学部 青木誠弘

霧島酒造へフィールドワークに行きました!

平成26年10月2日、法学部・経営学部の1年生全員が、学生のキャリア形成を支援する目的の科目「進路研究演習1」の取組み「社会と職業」の一環として、県内の有力な焼酎メーカーである「霧島酒造」でフィールドワークを実施しました。この「社会と職業」は、地域社会の産業を理解し、企業活動を分析する力を養うことを目的にしています。今回、事例研究として霧島酒造を取り上げる中で、1年生全員が現場に出向き、酒類業界の動向と焼酎の製造工程に関する講演を受け、さらに工場見学を行いました。今後、今回のフィールドワークと調査研究の成果をまとめ、11月9日(日)の大学祭で研究発表を行うことになっております(5101教室・5102教室にて、10時から12時まで。)。研究発表はどなたでもご参加いただけます。

 


(左:メモを取りながら講演を聞く学生、 中央・右:工場見学を行う学生)

 

進路研究演習運営委員会

本学学生が参加した就活応援番組「みやざき就職ナビ」の放映スタート!

経営学部の浅井ゼミ、日高ゼミ、出山ゼミなどの学生が参加した就活応援番組「みやざき就職ナビ」の放映が10月6日18:55からMRTでスタートします(毎週月曜日の同時刻に放映。全17回)。番組は宮崎県中小企業団体中央会の主催で、「学生が県内企業を体感し、その魅力を発信する、学生目線の県内企業魅力発信番組」をテーマに、学生たちが8月から制作に参加してきました。経営学部からは約30名の学生が、現場体験レポーター、ナレーター、製作スタッフにかかわっています。第1回目は株式会社アラタナ。本学2年生の花村美咲さんがナレーターを務めています。ぜひご覧ください。

詳しい放映予定は、下記みやざき就職ナビホームページをご覧ください。
http://cms.himuka.or.jp/navi/tv/?id=1411094654

経営学部合同ゼミ(出山、柚原、宮永)による 「福岡証券取引所」研究視察報告!

 去る夏休み終盤平成26年9月22日(月)、本学経営学部の出山実ゼミ(財務会計論、情報会計論)、柚原知明ゼミ(経営組織論、経営戦略論)、宮永雅行ゼミ(投資教育、経済教育、FP教育)は、合同ゼミによる「福岡証券取引所」への研究視察を行ってきました。今回の研究視察は、各ゼミから予想を遥かに超える多くの学生諸君が参加を希望する事態となり、貸切りバスを手配するほどの大盛況となりました。

 本研究視察は、「福岡証券取引所」を対象として証券取引所の社会的役割と新興企業向けの市場「Q-Board」を中心とする株式市場への株式上場に向けた実態把握を目的に実施いたしました。近年の我が国株式市場は、リーマンショックや東日本大震災の影響により日経平均株価等の低迷が続いておりましたが、アベノミクスによる景気政策以降徐々に回復に転じてきております。特にIPO(Initial Public Offering;株式新規公開)件数は、景気回復の一つのバロメーターとして徐々に上昇に転じてきております。近年の我が国証券取引所は、統廃合によって「札幌証券取引所」「東京証券取引所」「名古屋証券取引所」「福岡証券取引所」の4取引所になっております。本研究視察は、九州地区に存在する「福岡証券取引所」を対象としてその社会的役割、及び九州地区のベンチャー企業や中小企業が株式上場を目指している新興企業向けの市場「Q-Board」を中心とする実態把握を目的として実施に至りました。

 「福岡証券取引所」におかれましては、大変お忙しい中40名規模の私たちの受け入れ準備とご対応をいただき、関係者の皆様に篤く御礼申し上げる次第です。

 本研究視察に関しては、下記の通り1.研究視察日時・訪問先・ご挨拶者及びご対応いただいた方々、2.写真集、3.参加したゼミ学生の感想、4. 宮永雅行先生の研究視察総括、についてご報告いたします。

 

1.研究視察日時・訪問先・ご挨拶者及びご対応いただいた方々

○研究視察日時: 平成26年9月22日(月)14:00~15:50
○訪問先(所在地住所):「福岡証券取引所」(福岡県福岡市中央区天神二丁目14番2号)
○ご挨拶者及びご対応いただいた方々(名刺をいただいた方々のみ記載)

  • 総務部部長 兼外国株式上場推進室室長 兼福岡証券取引所活性化推進協議会事務局次長 宮崎一夫様
  • 営業部部長 兼外国株式上場推進室室長 兼福岡証券取引所活性化推進協議会事務局 小島隆之様
  • 営業部部長 兼外国株式上場推進室室長 兼福岡証券取引所活性化推進協議会事務局 山口徹様
  • 総務部調査役 松家啓介様
  • 総務部調査役 野田朋美様
  • 営業部参与 久恒潔様

 

2.写真集

写真1.「福岡証券取引所」入り口の様子

写真1.「福岡証券取引所」入り口の様子

写真2.講演をしていただいた野田様

写真2.講演をしていただいた野田様

写真3.講演を熱心に聞く学生たちと教員

写真3.講演を熱心に聞く学生たちと教員

写真4.講演で映し出されたパワーポイントです。「福岡証券取引所」は、 一般市場「本則市場」と新興企業向けの市場「Q-Board」に分かれております。

写真4.講演で映し出されたパワーポイントです。「福岡証券取引所」は、 一般市場「本則市場」と新興企業向けの市場「Q-Board」に分かれております。

写真5.積極的に質問をする古川くん(柚原ゼミ)

写真5.積極的に質問をする古川くん(柚原ゼミ)

写真6.落ち着いた質問態度の坂本さん(宮永ゼミ)

写真6.落ち着いた質問態度の坂本さん(宮永ゼミ)

写真7.質問に懇切丁寧にお答えてくださった西村様

写真7.質問に懇切丁寧にお答えてくださった西村様

写真8.ゼミ学生全員を代表して御礼挨拶を行っている岩下さん(出山ゼミ)

写真8.ゼミ学生全員を代表して御礼挨拶を行っている岩下さん(出山ゼミ)

 

3.参加したゼミ学生の感想

古川大樹くん(経営学部2年生 柚原ゼミ)
 福岡県に行くのは今回で3回目でしたが、福岡証券取引所には初めて行きました。福岡証券取引所が今チャレンジしているのは、IPOであることを知りました。その他にも単独上場会社33社で「福証単独上場の会」を形成していること、以前は天井を高くして下の階で取引をしていたこと、一極集中化が起きていることなどを知ることができました。改めて日本の各証券取引所に感謝しなければならないと感じました。その理由は、今私たちがこうして暮らせるのは証券会社や証券取引所の取り組みがあるからです。最後に、私は東京証券取引所に負けないくらいの福岡証券取引所に今後発展していってほしいと願っております。貴重な時間をいただき誠にありがとうございました。福岡証券取引所の皆様に深く感謝申し上げます。

迫口祐太朗くん(経営学部2年生 柚原ゼミ)
 本日は、普通に過ごしていてなかなか入る機会のない福岡証券取引所で貴重な説明をしていただきました。そこでは株式会社や証券取引所の仕組みや役割、福岡証券取引所の主な取り組みについて、金融に疎い自分でも理解できるような丁寧な説明をしていただきました。
 今回の説明で2つの驚きがありました。1つ目は、全国の証券取引所の概要です。もちろん東京に上場会社が集中しているのは分かっていましたが、実際の数字を見てみると予想を遥かに上回る差があり驚きました。九州はアジアに近いことを生かし、新たな道を切り開いているのはとても参考になりました。2つ目は、上場することが必ずしもメリットではないことを改めて認識したことです。話を聞いてみると上場までにかかるコストが新興企業にとっては無視できないものであることと、会社がパブリックなものになるため相応の改善が必要であるとのことでした。社長としては、個人的な企業から公的な企業になっていく時の意識改革のようなものが必要なことに気づかされました。今回の研修を自分の中でどう生かせばいいかは見つかってはいませんが、この貴重な体験を必ずどこかで役立てていければと感じました。

岩下佳澄さん(経営学部3年生 出山ゼミ)
 今回の福岡証券取引所での見学を通して、株式会社の仕組みから資金調達の様々な手段、そして証券取引所の仕組みを知ることができました。また、福岡証券取引所の実際の活動、IRフェアや九州IPO挑戦隊など独自の取り組みを知ることができました。授業中に出てきた福岡証券取引所だけではなく、東京証券取引所や札幌証券取引所などのマザーズ、アンビシャスなど授業で習った言葉が実際に使われており、聞き流すだけではなく、しっかり授業を聞いていて良かったなと思える場面もありました。
 その他にも、大発会など証券取引所に見学に行かないと知られない単語も知ることができ、もっと証券取引所の色々な話を聞きたいなと感じました。この福岡証券取引所の見学で気になったことを自分で調べて、今後の就職活動に役立てていきたいと思います。

中田愛珠さん(経営学部3年生 出山ゼミ)
 今回、福岡証券取引所で証券取引所のしくみや役割について、ゼミナールを受講しました。大学の講義で学ぶ株式会社や株式の仕組みについて、丁寧に易しく教えて頂いたとともに、福岡証券取引所の取り組みとして、九州や福岡県の上場を目指す企業に対しての支援や、地域の投資家に対しての投資機会の提供など、地域の振興に力を入れた取り組みに励んでいることを知りました。企業が上場するにあたって、事業の拡大、新株による増資だけでなく、認知度や企業価値の上昇というメリットばかり学んでいましたが、上場することによって、外部からの指摘や買収のリスクが伴ったり、上場する過程で長い年月を要してしまう、コストがかかってしまったりなど、多くのデメリットも抱えていることを学びました。
 福岡証券取引所は、上場を目指すベンチャー企業がスムーズに監査契約を結べるように、知識の習得と企業力を高めるためのサポートとして「九州IPO挑戦隊」というプロジェクトを実施し、企業に訪問しています。私自身就職活動をする上で、地域経済の振興や発展に貢献できるような企業に就職したいと考えていました。今回のゼミを受講して、地域の企業全体の発展を促進していける、サポートしていけるようなアプローチの仕方もあるということを学びました。今後、就職活動をするにあたってとても良い機会となりました。

坂本美咲さん(経営学部3年生 宮永ゼミ)
 私は九州で生まれ育ち、それ故に愛着もあり、いつまでもこの故郷を大切にしたいと思っています。福岡証券取引所は、そう考える私と似ている部分があるように感じました。
「九州IPO挑戦隊」は、地域の企業を積極的にサポートし、上場企業を生み出すという福岡証券取引所の取り組みです。この取り組みのように、地域に重きを置く姿勢が私の眼には魅力的に映りました。
 また、既に学部の科目で学んだことも教えて頂きましたが、実際の現場で、その場の空気に触れながら学ばせて頂いた時間が非常に有意義なものでした。
 福岡証券取引所に訪問させて頂き、多くの九州の企業の魅力を発見しました。これを前向きなきっかけにしたいと思います。

山口恵里佳さん(経営学部3年 宮永ゼミ)
 今回は実際に金融活動を行っている現場の方々のお話を直接聴くことができ、とても勉強になりました。今まで証券に関する仕事に対してほとんど知らないことばかりだったので、自分にとって新鮮な内容ばかりでした。投資家と株式会社の仲介役となり資金を融通するだけでなく、福岡証券取引所内での取り組み「九州IPO挑戦隊」プロジェクトなどによって、地域の新興企業の成長をサポートすることにも重点を置いている部分が印象的でした。また、上場会社の一覧を見ていく中で、まだ自分の知らない魅力のある企業が多くあることに気づきました。このことをきっかけに、来年の就職活動に向けてこれから様々な企業について触れていきたいと思います。

 

4.宮永雅行先生の研究視察総括

 今回の視察は、日米ともに株価水準が上昇しつつある証券市場において、その中心的な存在である証券取引所の機能を学習するとともに、最近再び盛り上がりつつある企業の新規公開(IPO:Initial Public Offering)に向けた取引所の取り組み努力および抱える課題などについて学ぶ事を目的として実施いたしました。当大学の視察は今回が2回目となります。
 福岡証券取引所(以下、福証という)は福岡市の中心である天神交差点から歩いてすぐの位置にありました。建物は一般的なオフィスビルであり、パソコンルームや電子掲示板が象徴的に配置された東京証券取引所とは異なり普通の企業といったイメージでした。
 視察内容としては、まずVTRで、売買価格の決定メカニズム、株式会社組織の機能などを学び、更に直接金融による資金調達に踏み切り株式会社化していく展開をドラマ仕立てで見せていただきました。大変わかりやすい内容でしたので学生も十分に理解できたと思います。次に資料にもとづき資金調達の手段、全国の証券取引所の概要、株式売買の流れ、有価証券の上場と管理、上場審査基準などの説明を受けたあと、IPOに関する福証の取り組みについても言及がありました。
 福証では「九州IPO挑戦隊」というチームを組織し、地域の株式公開希望会社のサポートを続けているとのことです。福証における新興企業向けの市場はQ-Boardといわれていますが、公開希望会社にはQ-Boardへの上場を最終目的とするのではなく、東証上場や世界での活躍を視野にいれた成長戦略をもってアドバイスしているとのことでした。またアジアの企業が日本で上場する外国株式の上場制度にも力をいれるなどグローバルな展開も図ろうとしています。日頃、企業の上場について学ぶことの少ない経営学部の学生たちですが、こうした取引所の取り組みは新鮮な知識としてしっかりと吸収されたと思います。
 質疑応答では古川大樹君(経営学部2年、柚原ゼミ)と坂本美咲さん(経営学部3年、宮永ゼミ)が、しっかりとした口調で質問をしてくれました。特に古川君は複数回の質問および予定時間をいっぱいに使った活気ある質疑応答となりました。最後に全員が起立し、岩下佳澄さん(経営学部3年、出山ゼミ)がお礼の言葉を述べて今回の視察が終了しました。
 最後になりましたが、今回の福証見学には久恒参与様や宮崎総務部長様をはじめ多くのスタッフの皆様が関わっていただきました。またそれぞれが会場に顔を出していただくなど最後まで暖かい心遣いで接していただきました。このような友好的なムードで研究視察を実施できたことを大変ありがたく思っております。またこうした機会が実現できることを心から願っております。本当にありがとうございました。

以上

 
(編集 経営学部/出山実)

【文科省事業】都城商業高校にて第2回対話型授業を開催しました

9月18日(木)、文部科学省委託事業の一環として、前回に引き続き都城商業高校商業科の3年生38名を対象にフューチャーセッション形式の対話型授業を実施しました。今回のセッションは、「超高齢化社会の未来を支える若者像を考えよう」をテーマに設定し、対話プロセスの中で「相手の立場に立つこと」「相手の気持ちを理解すること」を重視したプログラムを立てました。本学からは、文科省委託事業のプロジェクトメンバーである今出敏彦准教授、田中素子准教授、山田恭子講師、出山実講師、深水洋先生、都城商業高校からはクラス担当である中元和博先生、久保良太郎先生が参加しました。

 

1.対話型授業の流れ

今回の対話型授業は、高校の5限と6限にあたる100分間で実施しました。対話型授業の流れは次のとおりです。

&#9312.イントロダクション(20分)

イントロダクションでは、セッションの方法、前回のアイディアの復習、高齢化社会の現状と課題について参加者全員で共有しました。

写真1

 

&#9313.ワールドカフェ(7分×3回:25分)

ワールドカフェでは、若者本人、高齢者、高齢者の家族、地域の人の立場になって、次の3つのテーマについて対話をしました。

テーマ1

超高齢化社会を支える若者とは(どんな特徴、性格、考え方)?それぞれの視点から考えてください。

テーマ2

超高齢化社会を支える若者とは(どんな能力、態度、行動)?それぞれの視点から考えてください。

テーマ3

超高齢化社会を支える若者とは(何を言っている、興味がある)?それぞれの視点から考えてください。

写真2
写真3

 

&#9314.クイックプロトタイピング(30分)

クイックプロトタイピングでは、ワールドカフェで生み出されたアイディアを使って、「共感図法」を行いました。共感図法では、「2020年の若者像のロールモデル」を作ることを課題にしました。

写真4
写真5

 

&#9315.プレゼンテーション(20分)

各グループに作成した2020年の若者の特徴を報告してもらい、アイディアを参加者全員で共有しました。

写真6
写真7

 

&#9316.サークル

振り返りの時間として、教員からのコメント、またグループごとに本日の気づいた点、感動した点、明日から実行した点などを共有してもらいました。

写真8

 

2.参加した生徒からの感想

  • 話合いを通じて相手の意見を聞くことが、自分の考える幅を広げてくれてよかったと思います。他のグループのことも発表で知ることができ、一人ひとりが色々な意見を持っているということが分かりました。たくさん面白いアイディアや想像もしなかったことがアイディアとしてあり、楽しかったです。今回のフューチャーセッションで高齢者に対する考え方が少し変わり、高齢者に目を向けられるようになりました。
  • 前回の7月と今回の9月のセッションで成長したなと思うことは、皆の意見をよく聴いて、物事を考えるようになったことだと思います。たくさんのいろんな視点から意見を聞くことができることが楽しかったです。色々な意見を聞いて、「少し固く考えすぎているなぁ」とか、「あのアイディアって面白いなぁ」とかたくさん考えることのできる良い機会になりました。
  • 7月と今回の2回のセッションを通じて、高齢化社会についての関心が高まったと思います。色々な視点から色々な考えを出すことでたくさんの意見がでて、それをグループのみんなと1つにまとめていくことがとても楽しかったです。セッションをやる前は高齢化社会や私たちの未来について、真剣に考えたことがほとんどなかったので、このような時間を使ってできたことはとても良い経験になりました。前回や今回の結果で、これからの高齢者のために行動することができたらいいなと思います。
  • 2時間の授業の中で、1人だったら絶対にできないようなことをグループで協力して、たくさんの意見を出し合って、最終的に新聞や若者像を考えるところまでできてすごく楽しかったです。いろんな視点から意見を考えることができどんどんイメージが膨らんでいきました。1回目も2回目もあっという間に時間が過ぎて、とても有意義な時間になりました。
  • 今回のセッションも、グループで意見を言い合い、考え方を共有することができました。とても楽しかったです。相手の意見を肯定することでどんどん話が広がっていきました。人の良いところを共有することができるので、自分にとっても考え方が変わっていき、良い成長ができたと思います。

 

3.対話型授業の成果について

今回の目的の1つであった相手の立場に立つことを求めたワールドカフェは、実際に高齢者に触れる機会が少ない高校生にはやや難しそうでした。しかし、2回目のセッションということもあって、高校生らしい多くのアイディアを出してくれました。共感図法にて生まれてきた若者像は、「春のような温かい心と笑顔がある人」「地域の孫」「介護されたい男NO1」など魅力のある8つの若者が描けていました。8つの若者像からは、「自分優先」ではなく「高齢者優先」、何かをしてあげるのではなく「対等な人間関係」を築く、適度なおせっかいも大事、などのキーワードが抽出されました。2020年に求められる人材は、誰もがそれぞれの個性を持ちながらも、何か共通する部分(魅力)を持つ若者像なのかもしれません。参加してくれた生徒たちが、将来このセッションで得たものから、高齢者を支える若者になっていくことを期待します。

前回、今回と高校でのフューチャーセッションを実施しました。アンケートでは、1回目よりも「今回の方が多くのアイディアが出せた」「皆の意見をよく聞いて、物事を考えるようになった」「他のアイディアを組み合わせることができるようになった」との意見がありました。この点を踏まえると、教育でフューチャーセッション形式を組み入れていくときは、この繰り返し行うという「継続性」が大事だと考えられます。次回は、シンポジウム形式で、高齢社会を考えるシンポジウムを開催します。こちらは、公開講座となりますので、「フューチャーセッション型の課題解決」や「高齢化社会の未来」に興味がある人は参加してください。詳細は後日発表します。

 

「免許更新制高度化のための調査研究事業」プロジェクトチーム

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