5月21日(土) 《わけもん 政治を変える!!—18歳が選挙に行く日—》 法学部 憲法シンポジウム 13時~
熊本地震の被災学生支援対策について
お知らせ 「熊本地震の被害に遭われた地域の大学生の皆さまへ」
このたびの地震により、被害を受けられたすべての皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
宮崎産業経営大学附属図書館では、被災地域の学生支援のため、本学学生と同等のサービスを利用できるようにいたします。宮崎県内に帰省・避難されている学生で、図書館の利用を希望される方は、図書館へ直接お越しください。
■ 利用可能なサービス
館内資料の閲覧
資料の複写
館内PCの利用など
問い合わせ:Tel 0985-52-3205 URL: http://www.miyasankei-u.ac.jp/library/
科学研究費助成事業(科研費)に本学からの申請が採択されました
平成28年4月1日、日本学術振興会の科学研究費助成事業(いわゆる科研費)の交付内定通知があり、本学からは以下の2件が新規に採択されました。
・法学部 櫻田裕美子 准教授
基盤研究(C)「中学校における教育実習の多様性と教員としての資質能力形成に果たす影響に関する研究」(平成28~30年度)
・法学部 福本 拓 准教授
基盤研究(C)「エスニック境界の乗り越え方とボトムアップ的な人権概念生成に関する地理学的研究」(平成28~30年度)
また、以下の2件は継続課題として引き続き実施されます。
・法学部 柴田博子 教授
基盤研究(C)「古代日本における地域社会への文字文化の伝播と識字に関する研究」(平成27~29年度)
・法学部 廣田久美子 准教授
基盤研究(C)「障害者への包括的リハビリテーションの保障」(平成26~28年度)
科研費は、研究者の自由な発想に基づく研究を発展させることを目的とする「競争的研究資金」であり、独創的・先駆的な研究に助成が行われます。毎年、全国の国公私立大学から数多くの研究者が申請を行っており、採択率が30%に満たない厳しい競争となっています。科研費への採択は、研究水準や社会的意義の高さに対する期待の表れといえます。
今後、科研費を活かして質の高い研究を進めるとともに、その成果を教育や地域貢献にも還元していけるよう、努力して参りたいと存じます。関係各位のご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
法学部長 矢鋪 渉
宮崎産業経営大学と高鍋町との包括的連携協定の締結について
3月24日、宮崎産業経営大学と高鍋町は地方創生や地域活性化に関する取り組みの推進を目指して包括的連携協定を締結しました(3月25日、宮崎日日新聞23面に掲載)。包括的連携協定では、平成27年度に高鍋町が作成した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の実効性を高めていくことともに、学術的かつ教育的な視点から街づくりに関わっていくことが定められています。
本学における具体的な体制としては、経営学部の5つのゼミ(会計、情報、マーケティング、経済、組織)に所属している学生と6名の教員陣が横断的に対応していきます。1年目となる本年度は、高鍋町における地域課題の抽出や解決方法の模索、地元住民とのプロジェクトチームの結成・運営等に取り組んでいきます。
地方創生は、答えがない複雑な問いであり、本件に関わる学生たちには自分の専門を超えた取り組みをしながら、社会の中で生きた知識や知恵を身に付けること、他分野の人たちや町民・社会人と関わることから共創する力を高めることができると考えられます。
本件の取り組みについては、随時ホームページでも掲載していきたいと思います。
写真1 包括的連携協定を結んだ大村学長と小澤町長
写真2 調印式に参加した本学教員、学生、町役場の方々と記念の1枚
情報関連の資格合格者
経営学部2年生の大矢みなみさん、松田拓也君、宮川友輔君がM0S (Microsoft Office Specialist) Word2013の試験に合格しました。
また経営学部1年生の梅北啓示君が、CGクリエイター検定(ベーシック)の試験に合格しました。
経営学部出山ゼミによる氷見市庁舎研究視察報告
平成28年3月13日から15日にかけて、経営学部の出山ゼミは社会人(会社経営者1名、自治体職員2名、高校教諭1名)の参加者を加えた8名で富山県氷見市の市庁舎を研究視察してきました。本研究視察は、市庁舎をフューチャーセンターと位置付けて対話をベースに市政を行っている氷見市の取り組みを学習する目的で実施しました。なお、本年度、氷見市庁舎はフューチャーセンター機能を併せ持つとして「第28回日経ニューオフィス賞」を受賞、また職員・市民との対話を生み出すファシリテーションを活用している市政として「2015年ファシリテーション・インパクト・アワード・ゴールド賞」を受賞しています。
氷見市滞在中には、市庁舎見学以外にも2つのワークショップ(「マックス・ニーフていねいな発展を体験して、自分のまちについて考えてみるワークショップ」、「グラフィックハーベスティング勉強会」)への参加、漁業文化の発信と地域の交流拠点である「ひみ漁業交流館魚々座」を見学しました。氷見市の皆様におかれましては、大変ご多用の中、私たちの研究視察のお受け入れ準備とご対応をいただきました。市長の本川祐治郎様や谷内博史様をはじめとする関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。
本研究視察に関しては、下記の通り1.研究視察日時・訪問先・ご対応いただいた方々、2.写真集、3.参加したゼミ学生の感想、4.研究視察総括についてご報告いたします。
1.研究視察日時・訪問先・ご対応いただいた方々
・研究視察日 平成28年3月13日から15日
・訪問先(所在地住所)
氷見市役所(富山県氷見市鞍川1060番地)
氷見市まちづくりバンク(富山県氷見市中央町9番1号)
ひみ漁業交流館魚々座(富山県氷見市中央町7番1号)
・ご対応いただいた方々
本川祐治郎様(氷見市市長)
谷内博史様(市長政策・都市経営戦略部地域創生と自治への未来対話推進課)
2.写真集
写真2. 市庁舎1階の地域協働スペース。フューチャーセンターとしての機能を持っています。
写真3. 2階のセンターにて、谷内様から市庁舎の活用に関する説明を受けました。
写真4. 市庁舎をリノベーションする際に開催されたワークショップの様子が張り出されています。
写真5. 市役所の組織には全国初のフューチャーセッションを担当する課(地域創生と自治への未来対話推進課)が設置されています。
写真6. マックス・ニーフの考え方をベースにしたワークショップに参加しました。
写真8. 観光、地域交流の新たな拠点である魚々座を見学しました。
3. 参加したゼミ学生の感想
経営学部2年 大坪冬輝くん
今回は対話の街づくりを実践している富山県氷見市へ研究視察に行った。私自身先輩方以外のファシリテーションに参加したのは初めてだったので、多くの学びと共に研修によって頭に入りきらないほどの知識を得た。新しい方向性を実践している街では仕事場も壁が無いオープンな造りで、多くのワークショップが開催されていた。対話をすることによって行政と住民の壁が無くなり、住みやすい街の未来を想像できるような場所だった。私も今後対話を通して、まずは1対1の関係を見直していきたい。
経営学部3年 清山美咲さん
今回、富山県氷見市の研究視察で多くの事を学ぶことができました。初日は、高校の体育館をリノベーションした氷見市役所を視察させていただきました。市役所内のあらゆる所にホワイトボードがあり、いつでもアイディアや意見を書き込めるようになっていたり、プレゼンテーション用の広場があったりと、場そのものがクリエイティブなつくりになっていたことがとても印象に残りました。2日目は、グラフィックハーベスティングの勉強会に参加させていただきました。対話をアクションにつなげるための1つの手段として、今後宮崎ダイアログカフェでも実践し、活用していきたいと思いました。本川市長の「つぶやきをかたちに」という公約通り、市民との対話を積極的に行い、市民の声をしっかり形にされている氷見市の取り組みに、改めて対話の可能性を感じた3日間になりました。今回学んだ知識を宮崎に持ち帰り活かして行きたいと思います。
経営学部2年 柳田聖菜さん
3月13日~15日、宮崎ダイアログカフェを開催しているメンバーで富山県氷見市にて研修を行いました。氷見市役所を見学させていただいたのですが、市職員だけでなく市民の意見を取り入れた、みんなが働きやすい職場・みんなが行きやすい市役所というのが実現されていました。また、2つのワークショップにも参加させていただき、今後のサークル活動や宮崎ダイアログカフェで活かしたい内容ばかりで、とても濃い3日間となりました。氷見のみなさん、ありがとうございました。
4. 研究視察総括
今回の研究視察は、日々対話とファシリテーションを市政のベースにしている氷見市の取り組みを見学する目的で実施しました。
現在、地方創生や街づくり、子育てなど正解がない問題を多く抱える自治体経営において、住民等との対話を通じて解を共に創り上げていく方法が注目を集めています。そのためには、できるだけ多くの住民の声を集める「場」の設定が必要になります。氷見市の取り組みは、市庁舎をフューチャーセンターとしてオープンにし、ファシリテーション能力を持った職員を育てることから市民との対話の「場」を作り上げています。地方創生に関しては、本年度1,500人との対話を通じて2,000個のアイディアからまとめ上げています。フューチャーセンター市庁舎は動き始めたばかりで具体的な成果(協調的なアクション)はまだこれからですが、新しい取り組みが次々生まれるのではないかと思う雰囲気に包まれていました。
滞在中に開催された2つのワークショップには、最新の対話手法やファシリテーションを学ぶために市の職員や地域住民が参加していました。実践だけでなく最新の理論を学び、常に新しい可能性を探ることを重視しているとのことです。氷見市役所を中心に地域全体が学習する組織に出来上がりつつあると感じました。
今回の研究視察は現在、対話とファシリテーションの方法を街づくりに活かそうとしている私たちにとって多くの気づきと深い学びのある3日間となりました。最後になりましたが、私たちの研修視察に対してご理解とご許可をいただきました氷見市長本川祐治郎様及び受け入れ準備と懇切丁寧なご対応をいただいた市長政策・都市経営戦略部地域創生と自治への未来対話推進課の谷内博史様をはじめとする関係者の皆様にお礼申し上げる次第です。今後における氷見市のご発展を心より祈念申し上げます。
「宮崎県立南高等学校フロンティア科1年生」 を対象にした法学・経営学ゼミナール報告
本学法学部の石田若菜講師と経営学部の日髙光宣教授・柚原知明教授は,去る平成27年11月から平成28年3月までの5ヶ月間に渡って,宮崎県立宮崎南高等学校フロンティア科1年の生徒たち9名を対象として,各々専門ゼミナールを開講致しました。特に「経営学ゼミナール」企業研究視察の際には,経営学部の出山実准教授,山田恭子講師,竹澤恵菜助教が学習指導を兼ねた引率に協力してくれました。
これらの専門ゼミナール開講の背景としては,昨年(平成27年10月14日) 宮崎県立宮崎南高等学校の谷口英彦校長より本学の大村昌弘学長に対して,平成28年度宮崎県立宮崎南高等学校フロンティア科2年生(文科系の進路を希望する生徒約30名)を対象とした授業(「総合科学」)の一環として研究指導の依頼が入りました。本学「高大連携センター」としては,これらの依頼に対して平成28年度研究指導の正式提供に向けて,平成27年度試行的な研究指導として法学・経営学の専門ゼミナールを開講致しました
本学高大連携センターとしては,平成28年度6月から7月(各金曜日の午後)本学の教員(法学・経営学関連の学問領域のみならず教養・教職系も含む)によるゼミナール形式による研究指導の提供を予定しております。詳細な実施要項,教員の人選については,別途協議したいと考えております。
宮崎県立宮崎南高等学校フロンティア科1年の生徒たちへ試行的な研究指導を行いましたので,下記にⅠ.「法学ゼミナール」報告,Ⅱ.「経営学ゼミナール」報告を致します。
Ⅰ.「法学ゼミナール」報告
1.目的
「社会あるところに法あり」といわれるように,家族や学校をはじめとする複数の人間が関わる社会には必ず何らかの法(ルール)が存在しています。にもかかわらず,多くの人にとって,法は近くにあって遠くに感じるものであるのかもしれません。そこで,本ゼミナールでは,高校生に法学を身近に感じてもらうべく,まずは社会におけるさまざまな現象を法的に分析・推理・判断する面白さを知ってもらうことを目的として,全6回に及ぶ下記のような日程を構成しました。
すなわち,講義形式で基礎知識を学んだ上で,演習形式で判例の検討を行い,最終的に裁判所で刑事裁判と民事裁判を傍聴しました。具体的には,第1回と第2回において,中学や高校における社会科系科目の延長として日本国憲法等に関する基礎知識を確認しながら,さまざまな法令に視覚的に触れました。第3回は,女性の再婚禁止期間を定める民法733条の違憲判決(最大判平成27年12月16日 裁時1642号1頁)と夫婦同姓を定める民法750条の合憲判決(最大判平成27年12月16日 裁時1642号13頁)の検討などを行いました。そして,第4回で裁判員制度を含む我が国の裁判制度について確認し,第5回で裁判所見学に行き,第6回で総括を行いました。
2.日程
第1回:オリエンテーション(平成27年12月3日 16:30~18:30)
自己紹介,指導計画,日程確認
六法とは何か,憲法と法律の違い,など
第2回:憲法14条1項について(平成27年12月17日 16:30~18:30)
「法の下」の「平等」の意味と違憲審査基準
尊属殺重罰規定違憲判決(最大判昭和48年4月4日)など
第3回:判例の検討(平成28年1月21日 16:30~18:30)
民法733条違憲判決(最大判平成27年12月16日)
民法750条合憲判決(最大判平成27年12月16日)
第4回:裁判制度について(平成28年3月3日 16:30~18:30)
第5回:裁判所見学(平成28年3月9日 13:30~15:00)
第6回:まとめ(平成28年3月28日 14:00~15:00)
3.写真
写真1. 第1回の「法学ゼミナール」の様子です。実際に六法を見ながら日本国憲法の基本原理などについて確認していきました。
写真2. 生徒たちの様子です。メモを取りながら真剣に聞いてくれています。
写真3. 生徒たちの様子です。質疑応答を交えながら講義を進めました。
写真4. 宮崎地方・家庭裁判所の前で記念撮影を行いました。法廷の見学や民事裁判・刑事裁判の傍聴などをさせていただきました。また,宮崎地方・家庭裁判所所長による質疑応答という貴重な機会もいただきました。
4.受講した生徒たちの感想
【松尾歩実さん】
今回,この宮崎産業経営大学の法学部のゼミナールに参加してさまざまな体験や知識をつむことができました。裁判所見学は,実際の民事・刑事裁判を傍聴し,所長さんの体験談や日頃から感じていた疑問について質問でき,ゼミナールを受講しなければできなかったであろう貴重な体験ができました。また,石田若菜先生の講義でも,最近のニュースから憲法・法律の仕組みを知ることができ,法学をはじめとする世界のニュースに興味が前よりもっと湧くようになりました。
ゼミナールを通して,ものをみる視点を増やせた気がします。今回の経験を,将来に役立て,他の分野も積極的に参加していきたいです。このような経験をさせて頂き,ありがとうございました。
【小坂優里さん】
初めて法学部のゼミナールを体験して,法律や裁判への見方が少しずつですが変わってきたと思います。「裁判」という言葉を遠いものと感じていたけれど,裁判員制度を学んだことにより,世の中の出来事にしっかり目を向けて多くのニュースから学校では教わらないことを自分から調べるようにしようと感じたし,機会があればぜひチャレンジしようと決めるきっかけにもなりました。裁判所を見学し,実際に裁判を傍聴したことは自分にとってとても刺激を受けた1日でした。特に法廷内の緊張感のある空気は忘れられません。貴重な体験ばかりさせていただいて本当に充実した時間でした。これからも興味のあることを追及して,身近なものに触れていきたいと思います。
【木村駿之介くん】
今回のゼミナールはとても素晴らしいものでした。特に宮崎地裁の見学が心に残っています。地裁の見学では,刑事裁判の判決と民事裁判の集中証拠調べの2つを傍聴することができました。その後,裁判所所長の講話をきくことができたり,裁判官の方と書記官の方しか着ることのできない法服などを着ることができ,裁判長の席にも座ることができて,とても貴重な経験でした。
もちろん,地裁の見学だけでなく,石田先生の講話は憲法や法律などむずかしそうでとっつきにくいところをとてもわかりやすくかつおもしろくて頭に残るものとなりました。今回のゼミナールで得たものを自分の将来へ十二分と発揮していきたいと思います。
【中村優花さん】
宮崎産業経営大学で法についてのことや様々な判例について学ぶことができました。このゼミナールで学んだ法は限りなくあり理解することが大変だったこともありましたが,法について以前より興味をもつことができ,法への見方も変わったと思います。
また,私は初めてこのゼミナールで裁判所に行きました。ここでは,刑事裁判・民事裁判を見学し,テレビで見る法廷とはまた違った感じでした。実際に裁判官や検察官などの席にも座ることができて少し裁判官になった気分を味わわせてもらいました。
このことをこれからの将来や学校生活で生かしていけることがあればいいなと思います。
【長友愛結実さん】
今回は,ずっと憧れていた法学部の講義を受けられると聞いたので,参加させて頂きました。私は,テレビやドラマでとても興味がわいたのですが,今回の講義で分からなかったことをたくさん知れたので本当に良かったです。また,実際に裁判所に行き,めったに出来ない体験も出来たので,本当にとてもいい経験でした。法律はたくさんあり,とても難しいものですが,知れば知るほど,時代の変化やどういう目的で作られたのかが分かっていき,とてもおもしろいなと思いました。今回たくさんのことを学んだので,これからに役立てていきたいです。
【髙木凪沙さん】
今回,私は法について詳しくはなかったのですが,興味があったのでこのゼミナールに参加させていただきました。授業では,判例をあげて話しあい,どの法に基づいてその判決になったのかを教えて頂き,法について詳しくない私でも理解することができました。裁判所見学では,実際の裁判を刑事も民事も傍聴することができ,私は初めて裁判を見ることができました。また,裁判員制度について詳しく教えて頂き,裁判員制度の役割について学ぶことができました。裁判所所長から直接お話しをきけ,質問をすることができました。どの質問にも一つ一つ丁寧に答えて頂き,裁判について深く理解することができました。法服を着させて頂き,実際に裁判官の座るところに座ったりなどとても貴重な体験をすることができました。
この宮崎産業経営大学法学部のゼミナールを受けて法について以前よりも興味をもつようになりました。楽しく法について勉強することができました。今後,学んだことを役立てていきたいです。
Ⅱ.「経営学ゼミナール」報告
1.目的
経営学という社会科学は,物理学,化学や生物学のような自然科学と違って理論検証や構築に向けた実験が難しい学問です。しかしながら,社会活動や経営活動の現象・実態把握に関する測定を含む観察(研究視察や取材調査)については,対象となる企業・組織のご協力を得ることである程度可能となります。経営学の学徒(研究者含む)にとっては,理論をある程度学んだら,積極的に実際の現場に出て行って観察(研究視察や取材調査)を行うことが,再び理論を学ぶ新たな問題意識を醸成させます。経営学の研究と発展においても,理論と実態との相互学習が非常に重要となります。
宮崎南高等学校フロンティア科1年生3名の生徒たちに対しては,まず初学者として経営学という社会科学の学問の位置づけ,経営学の発展に関する歴史的変遷に関する基礎的学習を行ってもらいました。次に,上述の基礎的学習を踏まえて近年経営学の学問領域において著しい発展,及びグローバルな舞台でエキサイティングな展開がなされている「経営戦略論」に関して学習を行ってもらいました。「経営戦略論」の演習としては,宮崎南高等学校を取り巻く内外の環境分析について,SWOT分析や5フォース分析を実際に行ってもらいました。また,本学経営学部の日髙光宣教授より「マーケティング論」の最新理論と実態に関する特別ゼミナール開講の機会を得ることが出来ましたので,急遽受講してもらいました。
最後には,これらの理論学習を踏まえて宮崎県内の企業の経営実態把握を目的として,近隣のアパレル企業(ユニクロニトリモール宮崎店)やハンバーガーチェーン店(モスバーガー宮崎清武店)へ出向いた研究視察を行いました。
2.日程
第1回目( 平成27年11月21日(土) 13:30~16:00)
「自己紹介(将来の夢,進路等),指導計画と日程説明」「経営学とは?」
第2回目( 平成27年11月29日(日) 13:30~16:00)
「経営戦略とは?(1)」
第3回目( 平成27年12月5日(土) 13:30~16:00)
「経営戦略とは?(2)」
「演習」(SWOT分析,5フォース分析)
第4回目( 平成27年12月12日(土) 13:30~16:00)
「経営戦略とは?(3)」
「プライマリー経営学入門」ビデオ鑑賞
第5回目( 平成27年12月19日(土) 13:30~16:00)
「マーケティング論と事例分析」
日髙光宣教授(マーケティング論)の特別ゼミナール
「企業調査・分析の方法,財務分析(B/S(貸借対照表),P/L(損益計算書))」
「柚原特待生ゼミナールの発表スライド紹介」
*第14回宮崎インターゼミナール(県内大学生の研究発表会)最優秀賞受賞
第6回目(平成28年1月9日(土) 13:30~16:00)
「研究視察に向けた事前学習(1)」
(『ケースに学ぶ経営学』より「第6章 マクドナルドとモスバーガー」)
「みやざき経済ナビ」ビデオ鑑賞
第7回目(平成28年2月13日(土) 13:30~16:00)
「研究視察に向けた事例学習(2)」
(マクドナルドvsモスバーガー,ユニクロvs GU)
第8回目(平成28年3月5日(土) 13:30~16:00)
「アパレル企業(ユニクロニトリモール宮崎店)への研究視察」
第9回目(平成28年3月12日(土) 14:00~15:30)
「ハンバーガーチェーン店(モスバーガー宮崎清武店)への研究視察」
3.写真
写真5.「経営学ゼミナール」では,理論と経営実態との相互学習を重視しました。経営学の歴史的変遷や経営戦略論の理論学習を踏まえて,具体的な経営の事例についてパソコンを使ったビデオ放映により紹介しました。生徒たちは,経営学という未知の学問領域に対して目を輝かせて一所懸命に学んでくれました。
写真6.日髙光宣教授による「マーケティング論」に関する特別ゼミナールの受講風景です。日髙光宣教授は,「マーケティング論」に関する最先端の諸理論と事例を分かり易く講義しました。生徒たちは,今まで聞いたこともない「マーケティング論」の魅力に引き込まれていました。
写真7.3/5(土)「ユニクロニトリモール宮崎店」の研修視察では,濱崎俊彦支店長よりユニクロ店舗の経営実態についてお話しを伺いました。「ユニクロニトリモール宮崎店」は,全国でも数少ないフランチャイズ店(権利,商標やノウハウなどの提供・研修を受けて,その対価としてロイヤリティを支払う独立店)です。ビジュアル・ストア・マーネージャーが店舗内へ照明角度等の先鋭的設営やデザインを行っており,他店舗では販売していない豊富な商品の品揃えと単位面積当たりのマネキン数が全てのユニクロ店舗の中で世界一を誇るとのことでした。出山実准教授と山田恭子講師は学習指導を兼ねた引率に協力しました。とっても楽しかった!
写真8.3/12(土)「モスバーガー宮崎清武店」の研究視察では,松下弘樹支店長より詳細な資料をご準備いただいて,モスバーガーにおけるフランチャイズの仕組みについてお話しを伺いました。モスバーカー店を新装オープンするのは,とっても大変だと分かりました。「百聞は一見に如かず」という諺がありますが,モスバーガー店については「百見は一食に如かず」です。モスバーガーを良く知るために,ハンバーガーとポテト・フライも美味しくいただきました! 竹澤恵菜助教(新体操部監督)は学習指導を兼ねた引率に協力しました。とても楽しかった!
4.受講した生徒たちの感想
【荒川郁花さん】
私は,直接将来の夢には関係なかったが,経営について興味があったのでこの講座の受講を希望した。最初は経営学と経済学の違いがわからないうえに経済学もよくはわかっていない状態だった。しかしこの講座を受けて経営学の面白さに触れることができた。経営戦略という触れたことのない概念の学習もしたが,柚原知明先生の説明もわかりやすく,すぐに経営学に興味を持つことができた。自分の夢とは違っていても共通しているところもあったのでこのゼミナールの経験を生かしていきたい。
【一政絢乃さん】
私は,今回このようなすばらしいゼミナールを受講できたことを嬉しく思う。
受講するまでは,経営学について全く知らなかったが,柚原知明先生が事例をもとにわかりやすく教えて下さったため,経営学について多くのことを学ぶことができた。
また,日髙光宣先生によるマーケティング論の特別ゼミナールでは,おもしろく,そして楽しく講義していただいたため,マーケティングを全く知らない私も理解することができた。
私は,将来医療系の仕事に就きたいと考えているが,今回のゼミナールで学んだことを少しでも自分の将来に活かしていけると良いと思う。
【国武玲菜さん】
受講後,私の中で最も変化したことは,物事の見方やとらえ方である。
私は以前から,経営学に興味を持っていた。それでも見聞きする情報より多くのもの収集することはできなかった。しかし受講後,私はただの消費者という立場から,経営学を学ぶ立場になった。それゆえに,コマーシャルや広告や宣伝を目にしたとき,私はその企業のねらいや,戦略などをイメージできるようになった。物事の見え方が大きく変化したことにとても驚いた。また,私は学問の素晴らしさを感じた。
これから大学や社会生活を通してこのような体験ができると思うととても楽しみである。
新体操 ブルガリアコーチによるトレーニングキャンプ
平成28年3月24日(木)~25日(金) 本学体育館にて、ブルガリアの名門 レフスキー新体操クラブより、ブルガリアナショナルチーム ジュニアコーチを務めていたバレンティーナさん・カメリアさんを招き、トレーニングキャンプを開催いたしました。
2日間という短い期間ではありましたが演技の動きや技、表現方法を細かくアドバイスして頂きました。4月の大会を目前に控え、更なる演技や技術のレベルアップの為、学生たちは熱心に取り組み多くの事を学ぶことができました。世界トップレベルの新体操指導を受けることができる貴重な機会に感謝し、今後も日々努力していきたいと思います。
経営学部公開講座3月26日開催「得なの?損なの?マイナンバー早わかりセミナー」のお知らせ
得なの?損なの?マイナンバー早わかりセミナー
公開講座の趣旨:
マイナンバー(個人番号)制度は、自治体、企業、市民を巻き込んで様々な余波を呼んでいます。マイナンバーとは一人ひとりが持つ12桁の番号のことであり、1月から交付が始まった個人番号カードには顔写真と12ケタの個人番号、ICチップが搭載されています。私たち市民は昨年末に全ての世帯に配布された通知カードを自治体に持っていけば、個人番号カードが発行されることになります。
交付が始まって3か月の間、自治体においては自治体間の普及に関する温度差、相談窓口の対応の違い、通知カードの返却などが大きな話題となりました。ビジネスの現場では、本人確認に通知カードを使っていたところ、総務省からストップが掛かりました。また、制度の理解不足に付け込んだマイナンバー詐欺も発生し、市民は不安を抱えています。
こうした現状を踏まえて、参加者のみなさんにマイナンバーの実態を総合的に理解できるような公開講座を開くことにしました。自治体、企業、社会保障の専門家を招いて、それぞれの視点からマイナンバーの話をしてもらいます。ぜひご参加ください。
日時:3月26日(土) 13:30-16:30
場所:宮崎産業経営大学5103教室
プログラム:
13:00 | 開場 |
13:30 | 主催者挨拶 宮崎産業経営大学経営学部 日高 光宣教授 |
13:45 | マイナンバー制度概要について 下野園 亨氏(宮崎市情報政策課情報政策係) 白根 勇一氏(宮崎市情報政策課情報政策係) |
14:30 | 企業におけるマイナンバー対応について ~当社の取り組みのご紹介~ 矢野 重頼氏(株式会社デンサン公共ソリューション本部取締役本部長) |
15:15 | 休憩 |
15:25 | 企業の実務におけるマイナンバー ~マイナンバー、どうする?どうなる?~ 熱田 潮氏(社会保険労務士) |
16:10 | 質疑応答 ファシリテーター:宮崎産業経営大学 山田 恭子専任講師 |
16:25 | 総括 宮崎産業経営大学 出山 実准教授 |
16:30 | 閉会 |
申し込み方法:
申し込みは、下記E-mailアドレスまでご連絡ください。件名は「公開講座申込み」、本文には氏名・年齢・携帯番号・所属・ならびに講演者への質問があれば記入してお送りください。団体申込みの場合は、代表者の方の連絡先と、参加者の人数・氏名を記入していただければ結構です。
mideyama@gmail.com(担当:経営学部 出山)
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チラシ表面 | チラシ裏面 |
チラシのPDFファイルはこちら |
宮崎産業経営大学と日向市との連携協定の締結について
平成26年度より宮崎産業経営大学と日向のへべす消費拡大プロジェクト会議との間で業務委託契約が結ばれ、「へべす」という日向市特産品の消費拡大・普及に向けた事業を共同で実施して来ました。具体的には学生が中心に、農作業支援・イベントの企画、運営委員会への参加、SNSを通じた情報発信、及び様々な方への調査を基に研究成果報告会を開催しました。
今回、新たに協定の範囲を広げた宮崎産業経営大学と日向市との連携協定を締結し、3月2日、日向市役所においてその調印式が行われました。この協定により、今後は「へべす」はもちろんのこと、産経大がオランダ国立ワーゲニンゲン大学との間で進めているアグロポリス21構想など幅広い分野で相互に協力し、地域の発展を目指して行こうということになりました。協定を結んだ以上、より一層地域社会への貢献に努めていきたいと考えています。
写真1. 協定書への調印の様子
写真2: 日向市・黒木市長の挨拶
写真3: 産経大・大村学長の挨拶
写真4: 記念撮影の様子
写真5: 記者会見の様子