産経大は令和5年2月25日(土)に、3年ぶりとなる「デジタル・アグロポリスコンテスト」を開催しました。
5チームの若者たち(1チーム:高校生3名、大学生2名)が、6ヶ月以上の間、コンテストテーマ「ウクライナ戦争と食糧安全保障」に関してオリジナルでクリエイティブな視点で研究活動を行いました。
なお、今回のコンテストは「G7宮崎農業大臣会合」の県民応援プロジェクトに採択され、開催しております。
その集大成であるコンテストでは「農業のソーシャルサスティナビリティ」という研究テーマを掲げた出山チーム(チューター:出山実先生)が優勝となりました。
今回のコンテストでは初めての取り組みでしたが、昨年10月にオープンした学生のコミュニケーション空間である産経大附属図書館「インタラクティブサロン」を使用して開催しました。コロナ対策もあり、観覧人数には制限をかけましたが、特にコンテスト参加高校から多数の先生にご参加いただけました。5チームの研究発表はとても白熱したものでした。どのチームも甲乙がつけ難い独創的で創造的な研究内容でした。
優勝した出山チームのメンバーとチューターは3月13日から東京視察を実施しました。東京では、駐日ウクライナ大使館、農研機構、駐日欧州連合代表部などを訪問し、レクチャーを受講しました。特に駐日欧州連合代表部では、英語で研究発表しました。
※詳細は後日掲載予定。
以下、当日の内容と写真になります。
審査委員長の宮崎日日新聞社・編集局次長の戸高大輔様より開会のご挨拶をいただきました。戸髙様には最後に全体の感想もいただきました。
その後、駐日欧州連合代表部・通商部参事官のイザベラ・デストベレア様よりビデオメッセージをいただきました。
続いて、産経大と研究提携しているオランダ国立ワーゲニンゲン大学のJos Verstegen博士からご挨拶をいただきました。
1チーム目の研究発表では、ウクライナ戦争に痰を発した世界的な小麦の需給バランスの崩壊を受け、米粉を代用した場合の普及戦略について調査研究を行いました。
2チーム目の研究発表(今回の優勝チーム)では、「農業のソーシャルサステナビリティ」というテーマで、農家へのアンケートのテキストマイニングによって、農業の持続可能性の阻害要因の特定と改善策の追究にチャレンジしました。
3チーム目の研究発表では、スマート農業の更なる普及のために、スマート農業のエンターティンメント性を向上した栽培システムを製作して実演しました。
4チーム目の研究発表では日本の食の安定確保と宮崎農業の発展を両立するための方策について考察しました。
5チーム目の研究発表では、昨今のエネルギー価格の高騰によって、大きな影響を受け重油の高騰への解決策としての代替エネルギーの可能性を追究しました。その答えとしてバイオエタノールの提案を行いました。
全チームの発表終了後に、副審査委員長としてご参加いただいた駐日欧州連合代表部・上席通商担当官の小林恵様よりコンテストの講評をいただきました。
優勝チームの発表と表彰では宮崎太陽銀行・代表取締役頭取の林田洋二様にプレゼンターとしてお迎えしました。
そして特別審査委員としてご参加いただいた、JA宮崎中央会・専務理事の三田井研一様より総括のコメントをいただきました。三田井専務からは「若者目線の研究で想像を超える革新的な発表ばかり。若者目線の問題として研究したことは意義深い」とお言葉を頂戴しました。
なお、コンテストの模様は3月19日(日)発行の宮崎日日新聞社紙面で特集記事が掲載されました。
今回のコンテストそして東京視察の成果発表は今年6月の「未来創造型わけもん会議」で行います。
社会科学研究所 田中 賢一