令和元年10月5日(土)に本学法学部では、宮崎県人権啓発推進協議会の委託による人権講座を開催しました。3回目となる今回は、「セクシャルマイノリティの人権について考える」をテーマといたしました。講座の第1部では本学法学部の青木誠弘准教授が講演を行い、第2・3部では岡山大学大学院保健学研究科・研究科長の中塚幹也教授を講演者としてお招きし、多くの参加者のご来場をいただきました。
【講座の様子】
【青木先生による講演(第1部)】
第1部は「共生社会をめざして」というテーマで、青木先生より法学的な観点から講演が行われました。社会における価値観の変化という視点を軸に、セクシャルマイノリティの方々の人権を考察し、共生社会の可能性についてお話をされました。
【中塚先生によるご講演(第2部)】
第2部では、「LGBT/SOGIの基礎知識」と題して、中塚先生より医学的な観点からLGBTについて説明して頂きました。参加者はその基礎知識を得ることで、LGBTの方たちへの理解をより深めることができました。特に性同一性障害について詳しくお話を頂き、戸籍の性別を変える際の現在の問題点、トイレの設置のあり方など、多くの具体的な事例とともに説明くださいました。
【中塚先生によるご講演(第3部)】
第3部では、「LGBTを取り巻く社会の課題:教育,医療,行政」と題して、医学的な基礎知識を踏まえた上で、社会がどのようなサポートをしていくべきか、引き続き教育、医療、行政といった多岐に渡る分野におけるご提言を頂きました。特に学校現場では早い時期からのサポートが必要であることもお話しくださいました。セクシャルマイノリティの方々に社会としてどのように寄り添い、援助するとよいかについて理解を深める貴重な機会となりました。
【質疑応答の様子】
最後に、質疑応答の時間では、ご来場の皆様からご質問をいただき、中塚先生と青木先生が丁寧にご回答くださいました。時間内に全ての質問にお答え頂くことができなかったほど多くの質問が集まり、ご来場の方々の関心の高さを感じるものとなりました。
当日ご来場いただいた皆様に篤くお礼を申し上げます。今後も、本学では皆様のご関心に合ったテーマによる学びの機会を提供したいと考えております。
(文責 法学部/中本幹生)