平成30年12月22日(土)に本学法学部では、宮崎県人権啓発推進協議会の委託による人権講座を開催しました。昨年に引き続き2回目となる今回は、「出生前診断と障がい者の人権」をテーマといたしました。大阪医科大学教授の玉井浩先生を講演者としてお招きし、多くの参加者のご来場をいただきました。
【講座の様子】
ご講演は第1部「家族から見た新型出生前診断(NIPT)の問題点」、第2部「社会の中で生きるダウン症を持つ人々」の、二部に分けてお話をいただきました。 第1部では、ダウン症とはなにか、新型出生前診断(NIPT)とはどのような検査なのかについて分りやすく解説をされ、また、当初NIPTが「精度99パーセント」と報道されたことによって招いた誤解についてご指摘くださいました。そして、すべての人が生きやすい社会を作ることの大切さについてお話くださいました。
【玉井先生によるご講演】
第2部では、世界で活躍されているダウン症をもつ方々を紹介されつつ、障がい者に関するこれまでの法律の整備の歩み、生命倫理の議論の必要性についてお話しされ、そして、より明るい未来を作るための社会制度のあり方、障がい者が生涯学ぶことのできる場の必要性についてご提言をいただきました。
【質疑応答の様子】
最後に、質疑応答の時間では、ご来場の皆様から多くのご質問をいただき、玉井先生が丁寧にご回答くださいました。質問の数の多いことはもちろんのこと、その内容から見ましても、このテーマに対するご来場の方々の関心の高さを、改めて感じるものとなりました。
当日ご来場いただいた皆様に篤くお礼を申し上げます。今後も、本学では皆様のご関心に合ったテーマによる学びの機会を提供したいと考えております。
(文責 法学部/中本幹生)