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経営学部出山ゼミによる氷見市庁舎研究視察報告

 平成28年3月13日から15日にかけて、経営学部の出山ゼミは社会人(会社経営者1名、自治体職員2名、高校教諭1名)の参加者を加えた8名で富山県氷見市の市庁舎を研究視察してきました。本研究視察は、市庁舎をフューチャーセンターと位置付けて対話をベースに市政を行っている氷見市の取り組みを学習する目的で実施しました。なお、本年度、氷見市庁舎はフューチャーセンター機能を併せ持つとして「第28回日経ニューオフィス賞」を受賞、また職員・市民との対話を生み出すファシリテーションを活用している市政として「2015年ファシリテーション・インパクト・アワード・ゴールド賞」を受賞しています。
 氷見市滞在中には、市庁舎見学以外にも2つのワークショップ(「マックス・ニーフていねいな発展を体験して、自分のまちについて考えてみるワークショップ」、「グラフィックハーベスティング勉強会」)への参加、漁業文化の発信と地域の交流拠点である「ひみ漁業交流館魚々座」を見学しました。氷見市の皆様におかれましては、大変ご多用の中、私たちの研究視察のお受け入れ準備とご対応をいただきました。市長の本川祐治郎様や谷内博史様をはじめとする関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。
 本研究視察に関しては、下記の通り1.研究視察日時・訪問先・ご対応いただいた方々、2.写真集、3.参加したゼミ学生の感想、4.研究視察総括についてご報告いたします。

 

1.研究視察日時・訪問先・ご対応いただいた方々

・研究視察日 平成28年3月13日から15日
・訪問先(所在地住所)
 氷見市役所(富山県氷見市鞍川1060番地)
 氷見市まちづくりバンク(富山県氷見市中央町9番1号)
 ひみ漁業交流館魚々座(富山県氷見市中央町7番1号)
・ご対応いただいた方々
 本川祐治郎様(氷見市市長)
 谷内博史様(市長政策・都市経営戦略部地域創生と自治への未来対話推進課)

 

2.写真集

写真1. 旧県立高校の体育館をリノベーションした市庁舎。
写真1. 旧県立高校の体育館をリノベーションした市庁舎。

 

写真2. 市庁舎1階の地域協働スペース。フューチャーセンターとしての機能を持っています。
写真2. 市庁舎1階の地域協働スペース。フューチャーセンターとしての機能を持っています。

 

写真3. 2階のセンターにて、谷内様から市庁舎の活用に関する説明を受けました。
写真3. 2階のセンターにて、谷内様から市庁舎の活用に関する説明を受けました。

 

写真4. 市庁舎をリノベーションする際に開催されたワークショップの様子が張り出されています。
写真4. 市庁舎をリノベーションする際に開催されたワークショップの様子が張り出されています。

 

写真5. 市役所の組織には全国初のフューチャーセッションを担当する課(地域創生と自治への未来対話推進課)が設置されています。
写真5. 市役所の組織には全国初のフューチャーセッションを担当する課(地域創生と自治への未来対話推進課)が設置されています。

 

写真6. マックス・ニーフの考え方をベースにしたワークショップに参加しました。
写真6. マックス・ニーフの考え方をベースにしたワークショップに参加しました。

 

写真7. 本川市長、谷内様と宮崎からの参加者で記念の1枚。
写真7. 本川市長、谷内様と宮崎からの参加者で記念の1枚。

 

写真8. 観光、地域交流の新たな拠点である魚々座を見学しました。
写真8. 観光、地域交流の新たな拠点である魚々座を見学しました。

 

3. 参加したゼミ学生の感想

経営学部2年 大坪冬輝くん
 今回は対話の街づくりを実践している富山県氷見市へ研究視察に行った。私自身先輩方以外のファシリテーションに参加したのは初めてだったので、多くの学びと共に研修によって頭に入りきらないほどの知識を得た。新しい方向性を実践している街では仕事場も壁が無いオープンな造りで、多くのワークショップが開催されていた。対話をすることによって行政と住民の壁が無くなり、住みやすい街の未来を想像できるような場所だった。私も今後対話を通して、まずは1対1の関係を見直していきたい。

 

経営学部3年 清山美咲さん
 今回、富山県氷見市の研究視察で多くの事を学ぶことができました。初日は、高校の体育館をリノベーションした氷見市役所を視察させていただきました。市役所内のあらゆる所にホワイトボードがあり、いつでもアイディアや意見を書き込めるようになっていたり、プレゼンテーション用の広場があったりと、場そのものがクリエイティブなつくりになっていたことがとても印象に残りました。2日目は、グラフィックハーベスティングの勉強会に参加させていただきました。対話をアクションにつなげるための1つの手段として、今後宮崎ダイアログカフェでも実践し、活用していきたいと思いました。本川市長の「つぶやきをかたちに」という公約通り、市民との対話を積極的に行い、市民の声をしっかり形にされている氷見市の取り組みに、改めて対話の可能性を感じた3日間になりました。今回学んだ知識を宮崎に持ち帰り活かして行きたいと思います。

 

経営学部2年 柳田聖菜さん
 3月13日~15日、宮崎ダイアログカフェを開催しているメンバーで富山県氷見市にて研修を行いました。氷見市役所を見学させていただいたのですが、市職員だけでなく市民の意見を取り入れた、みんなが働きやすい職場・みんなが行きやすい市役所というのが実現されていました。また、2つのワークショップにも参加させていただき、今後のサークル活動や宮崎ダイアログカフェで活かしたい内容ばかりで、とても濃い3日間となりました。氷見のみなさん、ありがとうございました。

 

4. 研究視察総括

 今回の研究視察は、日々対話とファシリテーションを市政のベースにしている氷見市の取り組みを見学する目的で実施しました。
 現在、地方創生や街づくり、子育てなど正解がない問題を多く抱える自治体経営において、住民等との対話を通じて解を共に創り上げていく方法が注目を集めています。そのためには、できるだけ多くの住民の声を集める「場」の設定が必要になります。氷見市の取り組みは、市庁舎をフューチャーセンターとしてオープンにし、ファシリテーション能力を持った職員を育てることから市民との対話の「場」を作り上げています。地方創生に関しては、本年度1,500人との対話を通じて2,000個のアイディアからまとめ上げています。フューチャーセンター市庁舎は動き始めたばかりで具体的な成果(協調的なアクション)はまだこれからですが、新しい取り組みが次々生まれるのではないかと思う雰囲気に包まれていました。
 滞在中に開催された2つのワークショップには、最新の対話手法やファシリテーションを学ぶために市の職員や地域住民が参加していました。実践だけでなく最新の理論を学び、常に新しい可能性を探ることを重視しているとのことです。氷見市役所を中心に地域全体が学習する組織に出来上がりつつあると感じました。
 今回の研究視察は現在、対話とファシリテーションの方法を街づくりに活かそうとしている私たちにとって多くの気づきと深い学びのある3日間となりました。最後になりましたが、私たちの研修視察に対してご理解とご許可をいただきました氷見市長本川祐治郎様及び受け入れ準備と懇切丁寧なご対応をいただいた市長政策・都市経営戦略部地域創生と自治への未来対話推進課の谷内博史様をはじめとする関係者の皆様にお礼申し上げる次第です。今後における氷見市のご発展を心より祈念申し上げます。

(編集:経営学部/出山)

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