去る平成24年11月19日(月)、出山ゼミと柚原ゼミ合同による「宮崎銀行宮崎支店」への研究視察を行ってきました。本研究視察へは、両ゼミ学生22名、特別参加の山田恭子先生、ゼミ教員2名(出山、柚原)が参加をしてきました。
本研究視察の実現に際しては、大変お忙しい中ご理解とご協力をいただきました「宮崎銀行宮崎支店」の横山秀樹次長、中別府営業係係長をはじめとするご対応いただいた関係者の皆様に篤く御礼申し上げる次第でございます。
下記に本研究視察に関する1.日時・会場、2.ご挨拶者、3.写真集、4.参加した感想、5.柚原先生の研究視察総括についてご報告いたします。
記
1.日時・会場
○研究視察日時: 平成24年11月19日(金)14:00~15:30
○会場:「宮崎銀行宮崎支店」
2.ご挨拶者
宮崎支店 次長・横山秀樹様、営業係係長・中別府真大様
3.写真集
写真1: ご対応いただいた横山秀樹次長(右)と中別府真大係長(左)です。非常にご丁寧に、中小企業の融資業務についてご説明していただきました。
写真2: 真剣に話に聞き入る学生たち。普段の講義とは異なる実務の話に耳を傾けています。
写真3: 会計では「銀行から融資を受けました」と簡単に説明される部分も、様々な手続き・プロセスがあり、それを一つひとつご説明していただきました。
写真4: 融資の仕組みについて聞き入る学生。理論だけでなく、実務の話を聞くことで立体的な知識を身につけてください。
写真5: 就職を意識した学生たちは、一段と真剣に聞いていました。キャリアアップにもつながったようです。
4.参加した感想
(経営学部2年柚原ゼミ 山崎納津美さん)
私たち学生にとって馴染みのない「融資」について、大変わかりやすい説明をしていただきました。銀行では、必ず「お金に色を付ける」(実際の融資に際してお金の具体的な使途の確認)ことや「お金を借りていただく」というスタンスであることなど、銀行の立場というものがわかりました。最後に、「融資は人なり」という話を聞き、どんなことでも最後に大切なのは「人」なのだと改めて感じました。大変興味深い話を聞くことができ良かったです。
(経営学部3年出山ゼミ 髙木祥子さん)
今日の宮崎銀行での講話を聞いて、銀行業務についてもっと知りたいと思いました。今回は中小企業の融資を中心に教えていただき、銀行が企業に融資をするためには、相手企業のことを十分に把握し、経営状況や経営者の気持ちを理解したうえで、融資の提案をすることが大切な手続きであると理解できました。今回、銀行の融資業務について学びましたが、他にもある様々な銀行業務について勉強していきたいです。
(経営学部3年出山ゼミ 枇杷彩乃さん)
宮崎銀行の中小企業向け融資の実務実態の話を聞いて、私の銀行に対する印象が大きく変わりました。これまでは、窓口でお客様と会話をしながら主に手続きを行うといったドライなイメージでした。しかしながら、実際は窓口業務だけでなく、融資を実行までのフォローとして経営者と銀行員との絆を深めることも仕事である事を知りました。その人に合ったニーズを見つけ、探すといった、人と人との関わりを大切にし、経営者に対して、良き相談相手であり、情報提供者であり、弁舌者であること。銀行業務は人間性を強く問われる仕事という印象を持ちました。
CS向上を目指す宮崎銀行を、これからは別の視点からも企業研究したいと思います。
(経営学部3年柚原ゼミ 尾田章太郎くん)
11月19日に行われた宮崎銀行への研究視察は、金融業界に興味を持っている私にとって貴重な機会でした。以前、私は福岡証券取引所で直接金融を学び、今回は間接金融を知りたく伺いました。
現場の最前線の話など色々伺えましたが、中別府さんがお話になった『金融は人間がやるものだから、人間性が大事』という事を改めて考えさせられました。就活を控える三年生として、大変ためになりました。又、このような場を提供して頂いた出山、柚原の両先生に感謝したいです。
(経営学部4年出山ゼミ 鬼塚昭平くん)
今回の視察では、銀行で実務に携わっている方から大変参考になるお話をしていただきました。銀行のメインの業務は、資金を融通することですが、それと同じくらい「情報」をやりとりすることが重要だということが勉強になりました。宮崎銀行は、資金と情報の提供を行うことで企業を発展させ、地域経済の活性化を実現しようとしているのだとよくわかりました。
5.柚原先生の研究視察総括
本研究視察は、本学の様々な授業(経営学総論、経営管理論、簿記論、会計学、財務管理論、財務諸表論等々)で学んでいる金融機関における融資を中心とした間接金融の仕組みと実態を学ぶことを目的として実施いたしました。
社会科学である経営学は、物理学、化学、生物学等々のような自然科学と違い理論の構築や検証に向けた実験が困難な学問領域です。大学における経営学の学習は、授業・演習や書物によって理論を学んだ後に実際の経営実態を学び、経営実態を学んだ後に再び理論を学ぶという相互作用の繰り返しが非常に重要となります。本研究視察は、日頃の理論学習を踏まえた自然科学における実験に相当するとも言えます。学生諸君は、卒業後社会に出て様々な仕事に就くことになると思いますが、理論と経営実態の相互学習は如何なる仕事に就くにせよ身に付けてもらいたい学ぶ姿勢です。今後においては、銀行の機能である間接金融のみならず直接金融である証券取引所や証券会社の仕組み・実態、及び関連する法律に関しても興味をもってもらいたいと思います。直接金融を学ぶことは、間接金融の理解と洞察を一層深めていくことになります。
また、本研究視察においては、出山ゼミ4年の鬼塚昭平くんが積極的に良い質問をしてくれました。研究視察(本学の授業含む)においては、常に高い問題意識を持ちながら質問や意見を整理し、積極的に発言する姿勢が重要です。ぜひ、社会に出てからも心がけてもらいたいと思います。本研究視察の終了時においては、出山ゼミ4年の海老原誠くんが両ゼミ生全員を代表して立派に御礼の挨拶をしてくれました。海老原誠くんは、来年4月からの宮崎銀行への入行が内定しており、ゼミ生の先輩として非常に良いお手本になってくれました。海老原誠くんの今後における宮崎銀行での活躍を期待したいものです。両ゼミ合同での本研究視察は、我々教員にとっても貴重な学習機会となり、良い思い出となりました。お忙しい中において山田恭子先生にも引率を兼ねてご協力いただきました。今後においても引き続き積極的に新たな研究視察を企画していきたいと思います。多くのゼミ生の参加を期待しております。
最後になりましたが、本研究視察に対してご理解とご協力をいただきました宮崎銀行、及び宮崎銀行宮崎支店の皆様に心より篤く御礼申し上げる次第です。
以上
(編集 経営学部/出山実)