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本学社会科学研究所主催の両学部合同ゼミによる 「宮崎県立農業大学校」研究視察報告!

 去る平成28年2月8日(月)、本学社会科学研究所主催の両学部合同ゼミは、参加人数70名規模による「宮崎県立農業大学校」への研究視察を行ってきました(2/8(月)18:15~MRT「ニュースNEXT」にて放映、2/10(水)宮崎日日新聞に掲載)。

 本研究視察は、現在本学が推進している「アグロポリス21構想」(宮崎県の農業を中心とした地域産業の発展と振興を目指す田園都市構想)の実現を目指した取り組みの一環として、学生と教員が一体となって農業の置かれている実情と技術の把握を目的として実施いたしました。

 「宮崎県立農業大学校」におかれましては、大変お忙しい中参加者70名規模の私たちの研究視察のお受け入れ準備とご対応をいただきました。校長の後藤俊一様や副校長の徳留英裕様をはじめとする関係者の皆様に篤く御礼申し上げる次第です。

 本研究視察に関しては、下記の通り1.研究視察日時・訪問先、2.動画&写真集、3.参加したゼミ学生の感想、4. 田中賢一准教授(社会科学研究所主幹)の研究視察総括、についてご報告いたします。

 

 

 

 

1.研究視察日時・訪問先

○研究視察日時: 平成28年2月8日(月)13:30~15:30
○訪問先(所在地住所):「宮崎県立農業大学校」
               (宮崎県児湯郡高鍋町大字持田5733)

 

2.動画&写真集

 

 

写真1.研究視察の冒頭,後藤俊一校長による宮崎県を巡る農業の現状に関する講義です。

 

写真2.後藤俊一校長の講義を聞く学生たちの様子です。

 

写真3.谷口泰成准教授による「宮崎県立農業大学校」の概要説明です。

 

写真4.園芸経営学科におけるトマトの実習用ビニールハウスです。

 

写真5.園芸経営学科におけるビニールハウスの見学をする学生たちです。

 

写真6.実習している学生の話も聞きました。とても明るい表情で頑張っていました。

 

写真7.実際に活用している農機具についての説明を受けました。

 

写真8.畜産エリアは家畜防疫のためバスからの見学でした。

 

写真9.最後に枇杷さやかさん(法学部3年生)が、今回の研究視察に関する御礼の言葉を述べました。とても大きな声でハキハキとした立派な御礼挨拶でした。

 

 

3.参加したゼミ学生の感想

 

古川大樹くん(経営学部3年生 柚原知明ゼミ)

 私は、宮崎農業高校生産流通科で果樹・野菜・花きの栽培技術を中心に簿記や流通のことを学んでいました。私の恩師が1年間宮崎県立農業大学校でご指導されていたので、今回の研究視察がとても楽しみでした。3つの学科があり、合計7コースで学生さんが学ばれていることは事前調査で存じておりました。農場がとても広かったことが印象に残っています。牛舎の見学は直接入って行うことを想像していましたが、バスでの見学となりました。牛を生で見ることができて良かったです。6年前に発生した口蹄疫は今も韓国など各国で猛威を振るっているので、再び宮崎で発生しないことを願います。マンゴーやライチといった母校にはない果樹の栽培も見ることができました。とても充実した視察になりました。深く御礼申し上げます。

 

高濱拓也くん(経営学部3年生 武次玄三ゼミ)

 今回の宮崎県立農業大学校の施設見学を経て、農作業、就農者の現状、農畜産業の概要及び経営との密接な繋がり(六次化)など国内外また自分たちの住む身近な地域で行われ、我々の日々の生活を支える農畜産業についての詳細な情報、概要を知ることが出来ました。
 我々の身近にある食品が、農畜産物を生産する人々によってどのように栽培・飼育されて我々の食卓に並んでいるのか?という一連の過程、システムの始まりの部分を知ることで、その後に接続される他産業との連携(六次化)の必要性をより理解できるようになりました。

 

山下祐矢くん(経営学部3年生 田中賢一ゼミ)

 宮崎県立農業大学校では先生方と学生の皆さんがともに園芸ハウスのなかで実習作業を行っていらっしゃる風景がとても印象的でした。学生の皆さんが大学校で学んだことから、自分たちで考え、そして判断しながら作物を育てていらっしゃる姿に同世代の者として驚きを覚えました。育苗作業の現場では育苗工程次第でその後の農産物の価値を左右する生命線であることを知り、生産に従事することの難しさと面白さを感じることができました。
 これまで私のそばには農業に直接かかわるような環境はありませんでしたが、今回の視察をきっかけに、これからは宮崎の農業が世界と肩を並べるために経営学の視点から何ができるのかも意識していこうと思います。

 

鈴木彩莉依さん(経営学部2年生 出山実ゼミ)

今回、宮崎県立農業大学校へ見学に行きました。いつも通りがかるルピナスパークの奥に、東京ドーム約20個分の敷地が広がっていることは知りませんでした。宮崎県立農業大学校の学科は園芸や畜産があり、その中でも細かく分野が分かれており、詳しく学びたいことについてとことん実習トレーニングを交えながら学習していけるところが一番の利点だと思いました。園芸の方を見て回った時に感じたのは、「楽しそうだな」という気持ちです。農業と聞くと、朝早く起きて暑い中でも、寒い中でも作業をして大変そうというイメージだったのですが、今回近くで見ていて、自然でのどかなところで好きなことを勉強することはとても憧れを感じました。また、農家の現状を知れたことで、これからTPPの問題について考えていくときに、視点を変えて見ることができそうです。

 

枇杷さやかさん(法学部3年生 明石真昭ゼミ)

 今回の視察で、私には「実際農業をする現場はどうなっているのか」を考える、という視点が不足していたのだと改めて感じました。宮崎県立農業大学校の皆さんの、農業に対する考え方や理念を聞き、また農作業で使う様々な器具を見せて頂いたことで、ますます農業に興味を持つことができました。これから更に両大学間での相互授業等の交流が進み、農業に関心を持つ学生が増えればいいなと思っています。そして、学生の視点で、これからの宮崎県全体の農業の在り方を考えて行くことが重要なのではないかと考えます。

 

松尾知美さん(経営学部4年生 墨昌芳ゼミ)

 宮崎県立農業大学校での施設見学で改めて農業について考える事ができました。広大な敷地では、沢山の作物が作られており、日々実践的な学習が出来ると同時に資格取得も可能という事で卒業後は即戦力になれると思いました。農業経営には勿論技術や知識が必要ですが、経営力も必要だと思います。私達が学んだマーケティングなども、農作物の見せ方、売り方という観点で生かされるのではないかと感じました。ただ作って農業組合に出荷するだけではなく、ビジネスの観点で生産を行う生産者が増えるとより農業が面白くなると思いました。

 

 

4.田中賢一准教授(社会科学研究所主幹)の研究視察総括

 

 さわやかな晴天のなか、産経大の両学部から60名を超える学生が参加した農業研究視察を無事に実施することができました。後藤校長のご講壇の際にございましたとおり、宮崎県立農業大学校は実践力の習得を基本に、農業および農関連産業に携わる若者の育成を行っておられます。一方で、実践力のみならず、農業のなかに経営という社会科学の要素を積極的に導入していくことで、農業経営者あるいはアグリーマン(農業界のビジネスマン)の育成という新しい概念も取り込んでおられます。農業という“経験と勘”が極めて重要な産業において、これまでの伝統的学びを尊重しつつ、科学的そして理論的に農業の新しい可能性について粛々と実践されておられることを畏敬するとともに、宮崎県民として誇りに思います。

 表層的には関連性のないようにみえる農業と社会科学ですが、実は深層部分では、その二つの専門領域が相互に知識を共有し創発しあうことで、農業にとって競争優位性のある取組のヒントが見つかると改めて確信できました。先に触れた後藤校長のお言葉にございました社会科学の視点が重要である理由には、「農業が農業の枠を超えて、宮崎県の特長的な周辺産業と連携し、地域活性化を促していく」というような、農業を鳥瞰する能力習得の大切さも包含されておられると感じます。まさにこの意味で、産経大は高度に専門化された社会科学の領域から、宮崎県立農業大学校と肩を組み、理論と実践の相互交流を継続させて頂くことで、宮崎県の農業を起点とした地域デザインである「アグロポリス21構想」に全力で取り組んでまいります。

 最後になりましたが、今回の研究視察受け入れをご快諾賜りました後藤校長をはじめ宮崎県立農業大学校関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

以上

 

(編集 社会科学研究所/墨昌芳)

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